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「腰を落として!」
「膝を曲げて!」
日本のテニススクールのあちこちで飛び交うこのアドバイス。
テニスの基本である「低い姿勢」は、一般のテニスプレーヤーの中では特にネットプレーで大切だと言われています。
もちろんベースラインでのストロークにも必要な基本ですが、ボレーでそこまで低くなる意味があるのか・・・。
今回は、上級者になるには避けて通れないテニスの基本について、ネットプレーの視点から探ってみます。
テニスの基本である「低い姿勢」がネットプレーに必要な理由5つ
1.ストローク全盛期である今、「全てのボール」沈められるという事実
一昔前まで、プロの世界でもネットプレーが隆盛を極めていた頃は、「沈められたら仕方ない」という言葉もありました。
しかし今ではどうでしょう。
オープンスタンスと最新のラケット素材の融合、そしてシューズの進化・フットワークの強化で、ストロークの力は格段に進歩しています。
であれば低い態勢を作って、沈められるボールに備えなければなりません。
低い態勢を取っていれば、ボールの下にラケットを入れることができるので、粘り強い「壁」のようなネットプレーで対抗することができるのです。
2.正確な「ウォッチ!」ができるようになる
ネットプレーの神髄は、「相手に無理をさせてミスを誘う」ことにあります。
そこで求められるのは、相手が力んで無理をして「アウト」を打ってくれる瞬間を見極めること。
それに手を出しているうちは、ストローカーにポイントをあげているようなもの。
低い態勢を作れば自然と高いボールに対しては下から反応できますので、眼で得た情報からの判断が正確になります。
これはぜひ、試して実感してもらいたい部分ですので実践してみて下さい。
3.ネットプレーのボレーで「ボールを上から」抑えられる
このボレーが出来るかどうか・・・が、上級者への道のりと言っても良いでしょう。
上から抑えの利いたスライスのボレーを打つには、低い態勢でボールをふかさないようにコントロールする必要があります。
状態が高いと伸びあがるような動作になってしまって、ボールに抑えが利きません。
またラケットがしっかりボールの下~横に正確に入る為には、低い態勢を取って準備する必要があります。
4.低い態勢になると「横向き」が自然と作りやすい
ネットプレーで慌ててしまうと、つい正面を向いて「打つ方向」を向いてしまいがちですよね。
特にこれは態勢が高いと起きてしまうことでもあります。
低い態勢を作れば自然と顔とラケット、ボールの位置が近くなり、横向きの体制を作りやすいのが大きなメリットです。
横向きを作れば相手にコースを隠すことができますし、何より打点を見てラケットで正確に捉えることもできる。
特にサーブからのファーストボレーで意識したいポイントです。
5.相手に「ロブを上げたくなる誘惑」を誘う、そして仕留められる
低い態勢で並んだペアを見て、堅実なプレーで粘られると・・・そう、人はロブを上げたくなってしまいます。
そうなれば、並行陣のペアはしめたもの。
テニスでスマッシュはフィニッシュショットですので、上級者はそこを仕留める練習には余念がありません。
逆に言えば、いくら低い態勢で粘るプレーができても、ロブに対する準備・対策ができていなければ意味が無い・・・のです。
相手に上げられる、のではなく「上げさせる」のがこの低い態勢でボレーをする最大の目的!
クロスステップで大きく下がってジャンプしてスマッシュ、そしてまた低い態勢に・・・。
上級者のダブルスではよくある光景、あなたもイメージして練習しましょう!
年齢を重ねるごとに、腰、膝はきつくなり・・・・。
つい、この低い態勢をとるスタンスに足が拡がらない・・・という現実もあります。
分かります。
しかしながら、自宅で1日10分の体幹のトレーニングを行うだけでも、かなり違ってくるはずです。
意識、そして練習と効率的なトレーニング。
苦しいことを乗り越えて、粘り強い低い態勢は作り上げられるのです。
継続は、力なり。
テニスの試合で勝つ為に、頑張りましょう!