戦術

勇んで同じコース、やられる要因に

試合の中で、自分が良いショットなのに相手に決められる。

ポイントを取られる、という時はありますよね。

これ、ちゃんと理由を考えておかないといけません。

なぜ、やられたのか。

なぜ、勝てないのか。

どこかに、過去のポイントの共通項があるはずですから。

私が最近意識しているのは、コレです。

 
 

良いショットを打って、満足していないか?

例えば、ネットプレイヤーに対して

相手が前に出て来る、自分はリターン。

でも、良い感じにサーブを沈めることが出来て、また次のショットも低く、深く!

すごく良いラリーのように見えても、相手がポイントを取る。

こういうの、試合でよくあるパターンだと思うんですよね。

その理由、一番大きいのは何でしょうか?

私は、同じようなショットを「繰り返した」ことだと思います。

同じ球種なら、相手に余裕が生まれる

どんなに良いショット、速いボールでも、繰り返したら…どうでしょう。

2球目は、楽ですよね。

1球目の残像が残っていますから、反応もしやすい。

ボレーなら、前にポトッと落とすようなドロップボレーを仕掛けやすい。

上手い人、強い人は、こういう隙を絶対に見逃してはくれませんから。

自分に酔って、固執してはいないか?

調子が良い時ほど、こうやって相手にやられてしまう。

私自身、思い出してみるとすごく経験があります。

良いショットを打っているつもりが、それは相手にとって非常に都合の良いショットになっている。

追い込んでいるつもりが、追い込まれているのは自分。

みなさんも、ここを意識するだけでかなり違いますよ。

ナイスショットは、続けて同じようなショットを打った瞬間に、相手が優位になるんです。



良いショットを打つ、とは?

相手の意識、狙いを外すこと

先ほど書いた例なら、まず1本目で良いリターンを打つ。

問題はその次、ですね。

自分の中で、その成功体験をスパッと捨ててしまう。

次はロブ、をサッと使うようなイメージです。

低いボールを打たせて、意識が残っているうちに次、の手を出す。

こういう発想こそ、良いショットの根本的な考え方だと思いますよ。

相手の意識を外せば、それだけでナイスショットになるんです。

攻撃の概念を変えよう

相手に、色々なことをさせる。

考えさせる、ことが大事なんです。

攻撃の概念を変えていけば、良いショットに固執して繰り返し、相手にやられることも減るでしょう。

自分をコントロールすること、がまず大事ですね。

調子の良いショットは、何回でも打ちたくなる。

でもそれでは、試合にはなかなか勝てないんです。

自己満からの脱却、自分次第

私も、20代の頃はそうでした。

ガンガン打って、速い展開で相手を攻める。

同じようなショット?そんなの関係ない、自分が一番良いと思うショットを繰り返すのがテニスだと思ってました。

まぁ、それだと勝てないんですよ。

それに気付いて、自己満テニスから脱却出来るかどうか、ですね。

そして、色々な手数を見せて相手と駆け引きをする、ところに新しい楽しみを覚えられるかどうか。

全ては、自分次第です。

   

じゃあ、具体的にどうしよう?

崩した後に、3パターン

これがキーワードです。

まず、相手を崩す、自分がコントロール出来るボールを引き出す。

その後は、3パターン用意しましょう、攻撃の手を。

相手がネットプレーなら、沈める、突く、ロブ。

この3つのどれを使うのか、を自分の中で決める。

沈める、で崩したなら次はロブ、というのが効きますね。

当然、それを読まれていたらまたあえて「沈める」というのも有りです。

崩したボールに固執しない

つい、私たちはこうなりがちです。

自分が崩したボール、をもう一度打ちたくなる。

相手に効いていると感じて、打って安心したくなるんです。

でも、アナタが思っている以上に、相手は対応力があるし同じボールが来るのって楽。

崩したボールに固執しない、というのは大きなキーワードです。

パターンを作る練習、出来ている?

3つのコースを、自分で用意する。

ジャンケンで言えば、ちゃんと3種類出せる状態で待つ。

これが、大事な練習です。

試合では、打てない人、コースを隠せていない人が多いような気がします。

だから、つい同じコースに打ってしまう。

もう、相手にはバレてますよ、そこにしか打てないって。

必要なのは、意識改革です。



良いショットでも、2回目の精度は落ちる。

この意識だけでも、試合で踏みとどまれるでしょう。

何でもそう、相手は慣れます。

ポイントの中でも、試合全体でも。

自分の中でのナイスショット、それって本当にナイスなの?

ぜひ、ご自身の試合の動画を見ながら、ぜひ考えてみて下さい。

ピックアップ記事

  1. テニスのニューボールの状態を維持出来る、「ボールキーパー」って?
  2. 全日本テニス5回優勝!佐藤博康プロにボレーのコツを聞いてみた①
  3. 急激に乾燥する季節に、喉とオーラルケアは欠かせない
  4. 寒くなる季節の変わり目に、テニスの試合で折り畳み式ブランケットは欠かせない
  5. ラジオ番組、始めました!

関連記事

  1. 戦術

    テニスでは、「綺麗なポイントやスーパーショット」が多い選手ほど試合で勝てない

    悲しいですけど、これが現実だと思います。テニスの試合で、トーナ…

  2. テニス メンタル
  3. テニス メンタル

    戦術

    強い相手を前にして、アナタが出来ること

    ウィンブルドンの準々決勝の試合、ご覧になっていた方も多いかと思います…

  4. テニス ボレー

    戦術

    試合が相手の流れで進んでいるときに必要な、試合のテンポを遅くする技5つ

    試合のテンポを、遅くする。もしかしたら、この技術、戦術があれば…

  5. 戦術

    練習すること、が目的になってないか?

    最近、色々なみなさんと練習していて感じること。練習すること、…

  6. テニス ポジショニング

    戦術

    目の前の景色が違うだけで、テニス選手はメンタルが乱されていく

    何度か記事で書いてきましたが、テニスはポジショニング勝負。それ…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

特集記事

  1. テニス スマッシュ

    メンタル

    「ピンチを乗り切った後」に、乗っていけるかどうかが大事
  2. その他

    試合で勝てるチームを作るテニス部のキャプテンは、「仕事を任せられる人」です
  3. テニス メンタル

    ダブルス

    前衛が動いた!と思ったら、後衛はどうすれば良い?
  4. リターン

    相手のファーストサーブは、1種類じゃない
  5. テニス ボレー

    シングルス

    テニスのラリーには、「法則があるけどそれに気付けるかどうか」が試合で大事
PAGE TOP