ダブルス

どちらかが一方的に指示を出しているペアは、脆いダブルスペア

ダブルスの試合で、相手ペアをよく見ていると面白い。

そして、片方の選手が一方的に引っ張っているような光景を見ると、「これは大丈夫そうだな」と思ってしまう。

実力差があって、引っ張っていきたい気持ちは分かりますが・・・どうでしょう。

言われているだけの選手って、萎縮して試合どころじゃないんじゃないですかね?

 

どちらかが一方的に指示を出しているペアは、脆いダブルスペア

 


 

1.試合の現場では、立場は対等

私自身、これは気を付けてきたつもりです。

高校、大学と、ペアを組んでいる後輩に、「試合中は敬語を使わないようにしよう」とあえて言ってました。

敬語で話していると、どこか上下関係が出来て頼ってしまう、私自身も引っ張っていかないとと思ってしまう。

そうじゃなくて、コートの現場では立場は対等。

全然タメ口で良い、むしろそれくらい向かって来て率直なコミュニケーションを取りたい、と思ってやってました。

結果的には、それが良い自立心を生んで勝った試合、の方が多かったように思います。

あくまで一つのやり方ですが、私はあえてコート上では立場は対等、の方が良いと考えています。

 

2.指示を出しても、結果出来ないことが多い

実際の試合では、なかなかうまくいかないことが多い。

指示を出しても、その通りに動いて決まることなんて、少ないと思いませんか?

いつの間にか、失敗体験ばかりが積み重なっていく。

これでは試合も楽しくないし、もう結果どころじゃないでしょう。

関心を持って向かっていくべきは相手なのに、ペアの先輩の顔色ばかり気にしてしまうようでは、到底勝てない。

出来ないこと、出来なかったことを増やしていることに、指示を出している選手は気付いていかないと。

一方的に引っ張っていく、なんてダブルスペアでは無理ですから。

 

3.引っ張っている選手こそ、要所で狙われる

私は、意図的にこれを実行しています。

引っ張っている選手の側、強い選手の側を、要所で狙う。

そうなると、相手ペアって雰囲気が微妙になっていくんですよね。

「なんだ、色々言ってるけど自分がやられてるじゃん」と、思ってグダグダになる。

もうそうなると、相手は個人プレーに走ってくれるようになる。

ダブルスの試合、こうなったらもう勝利は近い。

一方的に指示を出しているペアって、その指示出し役が崩れていくと、本当に脆いですから。

 

4.自分の意見、を言えることがスタートライン

どんな人と組んでも、どんどん自分の考えを言っていく。

伝えていく、そしてぜひ使って欲しいのが「なぜなら、相手が・・・」という部分。

自分の意見の背景として、相手を見て感じたこと、根拠を加えてみて欲しいんです。

そうすれば、きっとパートナーも納得出来るはず。

「バックにサーブ入れるから、前衛は少し下がって良いよ、だって相手スライスロブしか打てないみたいだから」みたいな感じですね。

これは、リターンでバックハンドはスライスロブしかないかも?という仮定のもとに、出した意見。

こういう話だったら、どんどん聞きたいじゃないですか、強い方の選手も。

対等に話すとき、いつも根拠を相手に持っておく。

そうすれば、自然と強いダブルスペア、コミュニケーションで取れるポイントが増えていくでしょう。

 

学生さんのペアには、結構ありがちなケースですよね。

学年が違えば、立場が違う・・・のは、どうでしょう、私は時代錯誤だと思いますよ。

コート上で、と書きましたが、本当は試合の場以外でも、練習の場でも上下関係とかいらないんじゃないかなと。

だって、試合に勝ちたいなら、もっとみなさん主体的、本質的にならないといけないですから。

敬語や敬意は大事、でもそれ以上に、自分を主張することも大事。

それがテニスです。

ピックアップ記事

  1. 男子シングルスの試合を戦い抜くなら、大量発汗にも耐えうるタオルチョイスを
  2. 水で濡らして絞って振れば、何度でも冷たくなるタオルが使える
  3. テニス関連の記事は note へ
  4. 「テニスラケット専用ウェイトボール」を使えば、素振りでのパワーアップも可能に!
  5. テニスコーチ時代に、最高に憂鬱だったこと

関連記事

  1. テニス ストローク

    ダブルス

    テニスのダブルスの試合で、ストレートロブからのチェンジ後は「前衛はセンターに絞る!」のが基本です

    ダブルスの雁行陣で試合を進めていると、前衛がロブで抜かれたときに少し変…

  2. テニス フットワーク

    ダブルス

    フォアハンドの逆クロスが得意なら、雁行陣の後衛でどんどん回り込んで自分のゾーンを作ろう

    テニスの試合、強い選手は自分の武器を有効に使っている。それはス…

  3. テニス ストローク

    ダブルス

    ダブルスの試合でのサインプレーの仕掛け所は、相手が落ち込んでいるタイミングが一番効果的

    ダブルスの試合で、サインプレーをどこで入れていくのか。サーブを…

  4. テニス ダブルス

    ダブルス

    ダブルスで相手を騙す、長い打ち合わせの後に正攻法作戦

    ダブルスの試合、相手がちょっと長い打ち合わせをしている・・・。…

  5. テニス ダブルス

    ダブルス

    真のダブルスペアなら、「1回や2回の失敗」で絶対にくじけてはいけない

    ダブルスの試合を観ていると、ペアの心理状態が見えてきて面白い。…

  6. ダブルス

    「ダブルスボレーの仕事」を把握すれば、テニスのダブルスの試合は勝てるようになる!

    先日、明学東村山高校の男子テニス部へボランティアレッスンで行ってきた。…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

特集記事

  1. 戦術

    「ネットを挟めば敵なんだよ」テニスの試合は技で相手をねじ伏せる競技です
  2. テニス 部活

    練習メニュー

    「団体戦に強い、部員が成長していく部活」では、先輩と後輩が教え合うという太い線で…
  3. テニス ダブルス

    ダブルス

    ずるずる下がる並行陣、どうやって強くしていく?
  4. フットワーク

    良いショットで悪いポジション、悪いショットで良いポジション
  5. ロブ

    踏み込んで来る相手の、上を狙おう
PAGE TOP