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いつからだろう。
ドロップショットが好きになったのは。
恐らくスペインに行ってからだろうな。
「ドロップショットのちょっとしたコツ」テニスの試合では、身体が勝手に反応できるとベスト
しっかりコートの後ろの方まで下がりまくって、ストロークラリーをガンガン打ち合っている中、急にどっちかの選手がネット際にシュッとスライスで落とす。
その変貌ぶりというか、仕掛け方というか、何とも言えない勝負師の感じがして、それから俺もマネして使い始めたんだよ。
最初はしっかりスライスのグリップで握って、きっちりスライス回転をかけてドロップショットしてた
でもこれだと最初から、「スライス打つからドロップかも知れませんよ~」って相手に言っているようなもんだ。
それじゃあ相手は前を警戒してしまう。
だから、有効なのはフォアハンドストロークでグリグリのトップスピンを打つ時のグリップで、シュッとスライス回転をかける打ち方なんだよ。
もともと俺はさほど厚くないグリップなので、そのままスライスのドロップショットを打てるんだけど、かなり厚いグリップでフォアを打っている選手は若干薄めに切り替える感じが多いようだね
でも相手からするとバチーン!ってしっかり引っぱたきそうな、強烈フォアハンドストロークを打つ印象を与えられる程度の厚い持ち方でないといけない。
これをしっかりアピールできれば相手は警戒してしっかりと下がってくれる。
そこでがら空きになったネット前へポトンとドロップを落とせばいいんだよ
でもね、俺がドロップショットを成功させた時ってだいたいが「あれ?俺の体が勝手にドロップショットを選んだ!」って成功させた後に気付く感じなんだよ。
しっかりコート内に踏み込んで、しっかり打ち込もうと構えた俺を見て相手は下がって粘ろうとする。
その様子を見た俺の体は勝手にドロップショットを選択してくれる。
しかもその方が成功率は高い気がする
逆に、打つ前「相手が粘り強いから、次でドロップショットを打たなきゃ!!」って先に思ってしまうと、腰も引けて、いかにも
「ドロップショットを打ちますよ!」的な格好になり、質も落ちるし、相手にはばれるし、結局チャンスボールをプレゼントしたことになりやすかった。
分かるでしょ?
だからドロップショットを使えるようになりたいんだったら、まずは、しっかりトップスピンストロークを打ち込むような構えと厚いグリップから急にドロップのスライスをかけられるようにしてもらいたいのと、そういう自分のしっかりした構えを見た相手が慌てて後ろへ下がった、そういう状況を見て体が勝手にドロップショットを自動選択してくれるような、配球パターンを練習してもらいたいな。
■引用元
元プロテニスプレイヤー 高西ともからのメッセージ