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パッと見て、すごく強そうな選手。
でもその選手が、試合で勝てるかと言えばそうでも無い。
逆に、練習ではそんなに強く見えないような選手が、試合になると強い。
結果を出していく。
この違いって、何なんでしょうね。
もしかしたら、私たちはテニスの「技術」という部分を、誤った見方でとらえているのかも知れません。
テニスはなぜ、技術だけでは勝てないのだろう?
1.それは、相手がいる競技だから
結論、これでしょう。
対戦相手がいる、だからテニスは技術だけじゃ勝てない。
200km/hを越えるサーブだって、入るコースが分かっていれば返球出来る。
どんな強力なストロークを持った選手でも、全くネットプレーが出来なければドロップ系で前に出されて終わり、です。
最高のボールを打っても、そのショットを相手に予測されたら返球もされる。
その繰り返し中でポイントが決まっていく競技、ですからね。
2.「良い選択」が出来る選手が、減っている
私は、最近こう感じています。
日本人のプロ選手もそうですし、一般の大会でもそう。
「ここでこの勝負に出たか・・・」というような、唸るようなプレーが少なくなってきている。
みんな、自分のショットの精度、威力には熱心なんですけどね。
速い、強いばかりを追い求めて、その威力が無いと上の選手と戦えない、と思って頑張る。
でも、その技術をどんなに磨いたところで、「どう使うのか?」が大事じゃないですか。
特に私たちのような一般、ベテランやシニアのプレイヤーの方はそうだと思います。
3.技術がある選手ほど、技術におぼれていく
上手い選手は、試合の中でも上手い選手でいたい。
自分でそう考えている節が、どこかであると思うんです。
粘ってポイントを取る、よりもキレイにかっこよく取りたい。
そう考えるからこそ、技術の高いショットに走り、勝てる試合を落としていく・・・。
言い方は悪いですが、下手な選手の方が試合は強いですよ。
テニスだけじゃないでしょうが、拙さは時に大きな武器になるのです。
4.何が言いたいのかと言えば・・・
私がお伝えしたいのは、テニスは「相手がいる競技」だということ。
そしてその相手は、今アナタが持っている武器、技術でも、きっと充分に戦えるということです。
細かい技術、レベルアップは大事ですよ。
でもそこにばかり走るのではなく、相手に応じたテニスを自分がどう組み合わせて作れるのか。
勝負強い、良い選択が試合の中で出来ているのだろうか?という部分を、もっと真摯に考えていかないといけない。
テニスは技術だけでは勝てない。
どう使うのか、その理由は何なのか・・・を日々、意識していきましょう。
こうやって考えていくと、上手い相手、にビビらなくなります。
上手いということは、それはもろ刃の剣。
その上手いショットを攻略し、自滅してくれるチャンスがある、と思うようになる。
これも大事な、テニス選手としての資質でしょう。
テニスは人と人の間で行われる、心理戦であり勝負。
だから最高に楽しい、と私は思います。
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