戦術

4ポイントのシナリオ、を意識してみよう

テニスのゲームは、1ゲームを取るのに4ポイント。

15、30、40、そしてゲーム、となります。

デュースやノーアドバンテージ形式にもつれ込むこともありますが、自分の中でまず4ポイントの全体像をどうイメージするのか。

これについて、今回は考えてみたいと思います。

目の前の1ポイントが、まずは大事。

でもそれだけだと、もしかしたら相手しやすいプレー、淡泊な内容になってしまうかも知れません。

あくまで1ゲーム全体を俯瞰して、冷静に考える必要がありますね。

4ポイントは、どんな4ポイント?

全部がナイスショット、なんて有り得ない

私のイメージだと、半分は相手のミス。

このミスを、どう引き出していくのかが4ポイントの中では大事になって来ます。

ゲームは最初、0-0のカウントから始まりますよね。

ここから、積み上げていかないといけない。

そう考えると、ゲームの序盤でプレーすべき内容も、必然的に見えて来ると思いますよ。

ゲームの序盤に、意識付けを

相手に、何かを意識付けしたいんです。

例えばアナタ自身がサーブなら「このコースを狙ってるんだな」と思わせたい。

そうすれば、その後のポイントにもつながっていきます。

ネットプレーも、良いですよね。

ゲームの最初のポイントで前に出れば、その後はずっと相手は意識してくれる。

リターンを山なりで返すことが怖くなり、ミスしてくれる可能性も高い。

こういうシナリオを、自分の中で描けるかどうかが大事です。

30-30、だけどイーブンじゃない

私は試合の中で、こうありたいと考えています。

ゲームの中で、30-30のポイントになる。

でも、スコアではイーブンでもこちらがリードしている、相手が受け身になっているような状況を作りたい。

その為にはサーブのコースを徹底したり、リターンでストレートを使ったり、ネットに出たり、何か変化を付けていかないといけないですよね。

スコアのシナリオを考えておくと、何だか自分が指揮者のように思えて来る。

こういう感覚は、待っていても生まれません。

自分がどういう4ポイントで、このゲームを仕上げていくのか。

ザックリでも良いので、コートから離れた場所で考えてみることをお勧めします。

サービスゲーム、リターンゲームで

まずは、リターンゲームから

私は、自分はリターンゲームこそ先手を取りたい、指揮者でありたいと思っています。

ですから、プランもリターンゲームから考えてみます。

4ポイントのシナリオ、私はザックリ言えばこんな感じです。

まず、ストレートにリターンして相手の前衛を足止めする、その後は動けない前衛を利用してクロスにチャージしていく、リターンダッシュも入れていく。

その次はロブを使うようなポイントも入れていく。

ダブルスであれば、ペアと交互にリターンですから全体のシナリオを共有しておくことは大事ですね。

もちろん現場で変えることも有りますが、「大体は、こんな感じでいこう」というのを、しっかり共通認識で持っておけると強いと思います。

サービスゲームは、前衛を主役に!

私がサーブを打つ時に、考えていることはこれです。

とにかく、前衛の引き立て役でありたいということ。

前衛を主役に、シナリオを考えていくイメージです。

最初のポイントはセンターに入れて、前衛に動いてもらう、そのままチェンジしても良い。

その次は、その動きを活かしてストレートにリターンが来るようにワイドにサーブを入れてみる。

30-30のようなポイントでは、積極策に出てポーチに出てもらう、というように、本当にザックリで良いと思います。

もちろん、この通りに事が進むとは限りません。

でも、シナリオで良いイメージを持ってゲームに入っておくと、良い状態の時にも落ち着いてプレー出来るんですよね。

「お、シナリオ通りじゃないか…」と。

経験を積めば、型は決まって来る

「そんなに、上手いこといくかよ…」と、思いますよね。

もちろん、いかない時もあります。

でも不思議と、こういう準備をしてゲームを進めていると、型が決まって来るんですよね。

シナリオって、そう何本も種類がある訳じゃない。

相手は変わっても、自分の型となる部分は実は大きくブレない、変わらない。

こういう自信を付けるには、やはり漠然と試合を進めるのではなく、1ゲームでのシナリオ感がすごく大事になります。

意識して経験を積めば、それが自然とアナタ自身の型になっていくと思いますよ。

テニスはゲーム、疲れないのが一番

メンタル的に疲弊して勝ち進んでも、どんどんしんどくなりますよね。

みなさんは、きっと何かの大会やトーナメントで勝ち抜きたい、と考えているはず。

だったらシナリオを描いて、舞台に立ちましょう。

全部アドリブ、そんなのしんどいだけじゃないですか。

テニスの試合、メンタル的に消耗しては最後まで勝ち進めません。

理想像でも良い、自分なりのシナリオを描いてみること。

そこから、テニスの雰囲気も変わって来ると思いますよ。

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