戦術

振り切ってコントロール、なぜ難しいのか?について

テニスを長く続けていると、この問題にたどり着く。

ラケットでボールを打って飛ばす、コントロールする。

これが難しい、と感じるようになるはずです。

ただ返すだけ、つなぐだけなら、出来るようになる。

でも、試合ならより力のあるボールで相手の脅威とならないといけないじゃないですか。

振り切ろう、と思うと今度はコントロールが怪しくなる。

今回は、少し根本的な話をまとめてみたいと思います。

 

振り切ってコントロール、なぜ難しいのか?について

1.打つ方向にラケットは、出さない

これ、みなさんどうでしょう。

意外と、理解出来ていない方も多いと思います。

打球方向にラケットを出す、のが基本だと思っている方も多いでしょう。

それは、正解のようで、正解じゃない。

部分的に正しい、と言えると思います。

例えば、サーブ。

ラケットを振っていく方向と、ボールが飛んでいく方向って、同じですか?

違いますよね。

右利きの方のスピンサーブなら、ラケットは右上に振っていくのに、ボールは左上方向に飛び出していく。

この感覚を養わないと、「振り切ってコントロール」って出来ないんですよ。

 

2.全てはインパクトのラケット面、で決まる

私は、こう考えて振っています。

全ては、インパクト時のラケット面。

これがどうなっているか、が大事。

その後のフォロースルー、ラケットの動きって、打球方向と同じじゃないはずなんです。

これを同じにしようとすると、置きにいくような弱いスウィングになってしまう。

振り切ってコントロールするには、「ラケットはこっちに振るけど、ボールはこっちに飛ぶ」という感覚がすごく大事。

分かりやすい例になるか分かりませんが、フォアハンドストロークの逆クロス、で考えてみましょう。

 

3.フォアハンドストローク、逆クロスに打つには・・・?

一番分かりやすい、フォアハンドの逆クロス方向へのストロークで考えてみましょう。

みなさんも、実際の試合ではもうこの打ち方、になっている人も多いはずです。

まず、フォアハンドで回り込むところから。

リターンなので、サーブ&ボレーの相手の足下に沈めたいと考えているとイメージして下さい。

ラケットセットしながら、上半身をターン。

特にリターンでは、準備を早くしたいですね。

そうすると、肩を入れることが出来て、強力なリターンが打てます。

そしてインパクト。

このインパクトの時には、ラケット面は瞬間的に打ちたい方向を向いています。

ただ、この後のラケットの動きに注目です。

打つ方向、右方向ではなく左方向、にフォロースルーは動くはず。

こうすることで、振り切ってもコントロール出来るショット、が打てるんです。

 

T-PRESS YouTube公式チャンネル



4.飛ばす方向ではない、だから振り切れる

既に実施している方も多いと思いますが、改めて確認してみて下さい。

ボールを飛ばす方向と、ラケットを振り抜く方向。

ここが整理出来ていると、無理のないスウィングが出来ますし威力もアップする。

3.で書いたような、相手の足下に沈めるようなショットも打てるはずです。

何となくモヤモヤしていると、試合では不安定になりがちですよね。

ぜひ、みなさんらしいイメージで、フォームを意識して練習していきましょう。

 

5.お勧めの練習法

2.で紹介したように、動画で撮影してみることをお勧めします。

自分のイメージ通りに、身体とラケットが動いているかどうか。

これって、普通にテニスしているだけでは分からないんですよね。

客観的に、動画で確認してみて気付くことも多いはず。

気付くことが出来れば、テニスは変わります。

振り抜いて安定する、試合で強いテニスに変わっていけるでしょう。

 

このコツ、を掴めばテニスは話が早いです。

振り抜けない人って、メンタルが弱いんじゃなくて、こういうところが整理出来ていないだけ。

基本に思っていることが、実は基本ではないかも知れない。

自分で疑ってみて、気付くことってたくさんありますよ。

ピックアップ記事

  1. メルマガ配信、登録を開始します!
  2. テニス選手に必要なトレーニングは、「重り付き」縄跳びでしっかり身に付く
  3. スピンサーブ習得の秘密兵器に、「スピンサーブマスター」を使ってみない?
  4. Zatous(ザータス)の大容量バッグインバッグは、ラケットバッグと相性ピッタリ…
  5. テニスのコーチ、指導者の方にオススメしたい、「ボトムアップ理論」の名著

関連記事

  1. テニス ハードコート

    戦術

    もうすぐ開幕の全米オープン前に確認したい、「ハードコートでのテニス」が難しい理由5つ

    予選が始まり、もうすぐ本戦の開幕を迎える全米オープン。4大大会…

  2. テニス 環境

    戦術

    試合をこなす、から、「計る」に変えていこう

    来年は、自分を変えていきたい。試合で勝てるような選手になりたい…

  3. テニス ボレー

    戦術

    試合で願望に満ちたウォッチは、大抵入る

    「頼む!出てくれ・・・」と思いながら、相手のボールをスルーして・・・。…

  4. テニス メンタル

    戦術

    内角を攻めれない選手に、未来は無い

    今日は、久しぶりに野球観戦。オープン戦ですが、東京ドームに行っ…

  5. テニス メンタル

    戦術

    何でも出来そうな時に、決断が遅れがちなのがテニスの試合

    傍から見ていると、テニスって申し訳ないくらい「簡単そう」に見えること無…

  6. テニス ボレー

    戦術

    サービスダッシュして「ガッツリ足元に沈められてる」のなら、一度雁行陣で対応しよう

    自分の美学を貫くこと。すごく美しいようですが、試合の中ではそれ…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

特集記事

  1. テニス 打点

    戦術

    「弱者が強者にテニスで勝つために」必要なのは、単純な粘りだけじゃ無い
  2. テニス メンタル

    戦術

    自分のマッチポイントでは、「攻撃的にいくか?守備的にいくか?」はしっかり考えてお…
  3. テニス ストローク

    シングルス

    相手から時間を奪うテニス、に必要なのはライジングショットだけじゃない
  4. テニス ダブルス

    スマッシュ

    スマッシュを打つ時には、「クロスに深く」が基本で良い
  5. テニス

    戦術

    太った対戦相手は、遠慮無く前後に走らせよう
PAGE TOP