目次
ストローク以上に、打つコースを隠すことが重要なのがボレー。
シンプルに横向きを作って打つ基本を身に付ける、シンプルな練習メニューを紹介します。
■人数:4~8人
■レベル:初級~上級
■目的:肩を入れたボレーでコースを隠して打ち分ける
【練習内容】
2対1のボレー対ボレーのラリー形式で行う。
2人の側から球出しをしてラリーを開始。
1人の側は意識して、強く身体を「横向き」を作ってボレーする。
最初は1人の選手の側のボレーをフォアかバックに限定し、限定したほうに2人の側がボールを集める。
慣れてくるとランダムに打ってOK。
意識するのは1人の側の選手が特に、「いつでも、どちらにでも打てる」体勢でボールに入ること。
【発展練習】
①2人の側が前後差を付けて、前衛と後衛の形を取る。
その中で1人の選手はコート半面、を守りながら低いボールは後衛へ、甘いボールは前衛へ打つようにして組み立てる。
ボレー対ボレーの早いテンポの中で、相手のポジションを見る余裕を持つ練習。
慣れてくれば、2人の側の前衛はポーチに出てもOK。
但しその場合、1人の選手はロブボレーを有りに解禁する。
そのロブボレーは、2人の側は必ず落下させずにノーバウンドで拾うこと。
②ポイント形式で、1人の選手の側が5ポイント獲るまで行う。
1球目の球出しを1人の選手の側の足元に打ってスタート。
ローボレー、またはハーフボレーで浮かないように返球。
2対1の苦しい状況で、しかも足元に打たれたところからラリーの中で挽回していく。
コースが隠せれば、2人を相手にしても怖くない。
慣れてくれば今度はハイボレーカットからスタート。
ハイボレーをストレート、またはクロスへしっかり打ち分ける技術を磨く。
③1人の選手の側の後ろに1人が立って、「左!、右!」と打つコースを声を出して指定する。
1人の側の選手は、その指定されたコースに必ず打つ。
肩を入れて、どこまで自分のポイントで引き付けられるかを練習する。
最初は少しゆっくりしたペースでラリーし、少しずつテンポアップしていく。
【ポイント】
肩を入れる、ラケットをセットするタイミングをなるべく早くし、脱力してボールを引き付けられるとGOOD。
また、ラケットワークを合理的に行うこと。
特にフォア、バック共に逆クロスへのボレーはラケットヘッドが下がっても良いので、しっかりボールの「内側」を捉えること。
そしてクロスはしっかりと「外側」を捉えることが一番のポイント。
ボレーボレーの基本練習から無意識にラリーするのではなく、相手のどこに打つのか、どちらにでも打てる体勢だったかを確認すると、ボレーの技術は飛躍的に向上する。
【メニュー作成者より一言】
「厚い当たり、薄い当たりって、どういう意味ですか?」 こんな質問を、初中級くらいの方からよく耳にする。
この感覚、ボレーでもすごく大切なんですが、なかなか感覚として覚えるのが難しい。
言葉にすると・・・厚い当たりというのは、ボールと接している面の面積が広い、薄い当たりはその逆で狭い・・・という感じ。
「シャカッ」と当たったボレーは、「薄い」当たりの場合が多い。
ハイボレーやローボレーでは、厚く当てるとどうしても飛び過ぎてアウトしてしまう。
だから調整するには、ボールの内側、外側を打つ必要がある。
しかしこの場合、ラケットを動かしていく方向とボールが飛んでいく方向に確度で差が付いてしまう・・・。
だからみんな、何となく怖くて打てない人が多いように思う。
今回紹介した練習で思いっきり薄く、横からラケットを当てるところからスタートして、是非感覚を養って欲しいです。
この薄い当たりのボレーが身に付くだけで、テニスが3倍は楽しくなるはずです!