戦術

上手くいっていることは、誰だって変えたくないもの

試合の中で、何かが成功する、上手くいく。

これは、順調そうに見えて実は怖い部分、でもあります。

最初に成功してしまうと、人は期待をしてしまうもの。

「ずっとこのままでいける!」と、どこかで思ってしまうんですよね。

強い相手は、そんなに簡単に倒せる相手じゃないですよ。

 

上手くいっていることは、誰だって変えたくないもの

 


 

1.上手くいったら、客観視しよう

例えば、前衛のポーチが決まる。

ここで喜んでいる暇はありません。

もちろん、嬉しいですけどね。

同時に、しっかり相手を観察してみましょう。

悔しそうにしているのか、ペアとどんな話をしているのか。

その後、が大事ですから。

ポーチを避けようとしてくる相手なのか、それとも気にしないで打って来そうなのか。

上手くいったからと言って、続ければOKという話ではありません。

ですが、つい続けてしまうんですよね、私たちは。

 

2.上手くいったら、変えていこう!

私は、あえて変えます。

試合に出ている中で、必ず相手は対応して来ますから。

上手くいった作戦があれば、それをどう活かすのかが大事。

浮かれて何回もやっていると、逆を突かれたりしてカウンターを喰らってしまう。

ダブルスのポーチがまさにそれ、ですよね。

シングルスのネットプレーもそうでしょう。

1回良いポイントが決まると、試合の後半までその「良いイメージ」が鎖のようになって、自分をがんじがらめにしていく。

自分で自分を苦しめている、それは序盤の成功をひきずっているからです。

上手くいったら、その作戦を活かす作戦に変える、というのが上手い戦い方です。

 

3.成功した作戦を、あえて温存しておく

まず序盤でしっかり動く。

そして中盤は、その上手くいった作戦を少し温存しておく。

温めておいて、相手から「いつやってくるんだ・・・」と、思わせるように匂わせておく。

その間には別な手も見せながら、最後の試合終盤にまた序盤に上手くいったパターンを試してみる。

「そんなに作戦、多くないんですけど」と思う方も、いるでしょう。

例えばリターンのコース、だけでも私は充分だと思いますよ。

しっかり散らす、上手くいったコースを隠しておく。

クロスへ打つ以外のリターンも、練習から積極的に磨いておきましょう。

 

4.変える勇気、を持って実践しよう!

テニスの試合では、この大胆さが必要です。

上手くいったことを、すっぱりと変える、捨てる。

これが出来れば、相手は迷います。

「あんなに調子良く決めたのに、続けないんだ・・・」と。

普通は続けたくなるでしょう、その方が失敗も少ないし、相手も嫌そうに見える。

でも、それは違います。

強い相手は、一度やられたらしっかり対策を練って来る。

だからこそ、上手くいっているうちに変えていく勇気、が大事なんです。

 

引き出しが多ければ、それだけ強い。

武器が少ないと、捨てたくなくなるし固執してしまう。

みなさんの手持ち武器、どうでしょう。

しっかり選べるくらい、見せて隠せるくらい、持ち合わせはありますか?

ピックアップ記事

  1. 準備しておいて絶対に損は無い、試合会場でのトイレ事情について
  2. スピンサーブ習得の秘密兵器に、「スピンサーブマスター」を使ってみない?
  3. テニスコーチ時代に、最高に憂鬱だったこと
  4. テニス関連の記事は note へ
  5. 「テニスラケット専用ウェイトボール」を使えば、素振りでのパワーアップも可能に!

関連記事

  1. テニス メンタル

    戦術

    暗くてボールが見えない、ときのテニスの試合の戦い方について

    今はまさに、日が長い時期。日照時間が長いので、テニスの試合も結…

  2. テニス サーブ

    戦術

    試合結果は、目の付け所で価値が変わる

    テニスの試合では、必ず勝敗、という形で結果が出ます。それは、ど…

  3. テニス 調子

    戦術

    テニスボールを打つことは出来ても、捕らえることが出来る人はごく少数

    テニスは、ラケットでボールを打つ。でも、上手い人って打つという…

  4. テニス 技術

    戦術

    「若手技術」は、試合で使っていかないと育たない

    皆さんは今、育てている技術、ありますか?私は今、ロブをまた一か…

  5. テニス メンタル

    戦術

    ラケットの先端を使うと意外と打ちやすい、技巧派ショット4選

    テニスのショットの技術の中で、「ラケットの先」を使うショット、実はたく…

  6. テニス 序盤

    戦術

    テニスの調子が良い、悪いの差が激しい人は、ココを変えていくしかない

    試合のときに、調子が良い悪いの差が激しい人。こういう人は、結果…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

特集記事

  1. サーブ

    セカンドサーブの基本を再発見
  2. テニス ダブルス

    戦術

    完璧な戦術、作戦、陣形を求め過ぎる人は、結果的にテニスの試合に勝てない
  3. テニス ストローク

    ロブ

    テニスの試合で使えるショット、「ロブはスライス?トップスピン?」について考えてみ…
  4. テニス サーブ

    シングルス

    シングルスの試合では、なぜダウンザラインのリターンが必要なのか?
  5. サーブ

    平均的なサーブ、説明出来る?
PAGE TOP