テニス ミーティング

メンタル

みんなが望む結果は、テニスの試合では得られない

目次

大坂なおみ選手の優勝、その表彰式が物議を醸しています。

私自身、何が正しいのか、どうあるべきなのか・・・を考えてみました。

色々な価値観、考え方があると思います。

もし答えがあるとすれば、これなのかな・・・と。

それは、ニューヨークの大きな大会だけじゃない、私たちの身近で行われている大会、でもそうなんです。

 

みんなが望む結果は、テニスの試合では得られない

 


 

1.高校3年、最後の大会

私個人では、思い出深い試合は高校生最後の大会。

インターハイ予選で、個人戦。

負けたら引退、勝っていけば、それだけ部活生命が伸びるという感じ、経験した方も多いと思います。

ある程度勝っていけば、戦う相手ってもう顔なじみの相手なんですよね。

高校3年間、一緒にしのぎを削ってきた相手。

中学からなら、6年間ですかね。

そんな相手と試合をして、負けた方が引退。

その選手を応援する後輩や家族、仲間・・・。

結局、どちらかの選手が負けて、一旦テニスを引退する。

こういう試合って、当たり前ですが全員が望む結果なんて無い。

残酷ですが、これが試合なんですよね。

 

2.スポーツの試合は、SHOWとは別

アメリカのニューヨーク、華やかな舞台。

私たちはつい、錯覚してしまいますが、あそこで行われているのはスポーツの試合、です。

ですので、勝者が生まれ、敗者も生まれる。

そのシナリオは、試合前は誰も分からない。

だからこそ、胸が躍るしワクワクする。

決められた演目を行うSHOWとは違う、だからこそ、残酷でもある。

女子シングルスの決勝の後の雰囲気は、確かに異常な雰囲気。

でも、そうなってしまう、その結果を自分で作り出すのが、テニス選手の仕事なんです。

 

3.誰かを悲しませる、ことを受け入れよう

規模は比較にならないですが、1.で書いたような試合でも同じ。

地方大会、高校生の試合、でもその選手や仲間にとっては、大事な節目の試合になる。

自分が勝てば、誰かが悲しむ、辛い想いをする。

それは、仕方のないことなんです。

どんなに優秀なコーチでも、神様でも、全員を勝利させることは出来ない訳ですから。

一歩間違えば、自分が反対の立場になって引退しないといけない。

そうならないように、必死であがいて、もがく。

そんな試合が出来るから、テニスは価値があるんだと私は信じています。

大げさな話でも何でもなく、これはこれからみなさんが歩んでいく未来、テニスなんです。

 

4.アナタ自身が、何を望むのか?

そして、今日のテーマはこれです。

アナタ自身が、何を望むのか。

これを明確にしておくことが、アナタ自身にとっても一番大事なこと。

試合に勝てるような選手になり、誰かを悲しませることがあっても、結果を出したいと願えるかどうか。

意志を強く、持てるかどうか。

みなさんの試合でも、勝ち上がっていけばたくさんの人が応援してくれる。

同時に、相手の応援も増える。

背負っていくもの、が大きくなる。

ものすごいプレッシャーに押しつぶされそうになっても、「これは自分が望んだことなんだ」と思えるかどうか。

私は、そこが一番大きいポイントだと思います。

 

「あの表彰式について、どう思いますか?」というご質問、何件か頂きました。

答えになっていないと思いますが、私はこう感じました。

「人間臭い表彰式、テニスの試合だったな」と。

もちろんセリーナ選手の行為は罰せられるべきでしょうし、観客のマナーも悪かったのかもしれない。

でも、あれがテニス、なんです。

大坂選手は、もっともっと大きな渦の中にこれから入っていく。

私たちも、負けてられません。

誰かを批判するより、自分を磨く。

私たちには、私たちの戦いがあることを、忘れてはいけないでしょう。

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