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テニスの試合では、特に初戦なんかは自分の試合が終わった後に、だいぶ時間が空くことがありますよね。
運良く次の対戦相手の試合、つまり勝った選手がアナタと対戦する・・・となる試合をじっくり観戦できるとき、アナタはどんなところをチェックしておきますか?
今回はシングルスの大会で、トーナメント2回戦の相手の試合を観戦できる、と仮定して考えてみましょう。
試合会場で時間があり、「次の対戦相手の試合をチェックできる」ときは何を確認しておくと良い?
■まずは「事実項目」を洗い出しておく
相手を観察するときに、「感覚的な部分」と「事実の部分」をしっかり分ける必要があります。
「事実の部分」については、例えば「左利きである」「セカンドサーブは、必ずアンダーサーブ」など、誰が見ても分かる「事実」の部分。
「感覚的な部分」とは、「サーブが得意」「フォアハンドで攻撃的に攻めてくる」など、あくまで傾向でありアナタ自身の所感の部分。
この分け方がなぜ大事かと言うと、まずは「事実」を優先して作戦を立てる必要があるからです。
「左利き」の選手が相手であれば、まずその基本の対策をしっかり行わないといけません。
アドサイドでのスライスサーブの精度はどうか、フォアハンドのクロスのショットは・・・?など、感覚的な部分の対策より優先して考える必要があるでしょう。
何せ、「事実」な訳ですからそこの弱点と強みは、しっかり対策を取っておくのがベストです。
■「弱点を探そう!」と躍起にならない
つい、次の自分の試合の相手を観戦できるとなると、「弱点を探して、攻撃の糸口をつかむぞ・・・」という意識が強まります。
もちろん大事なことですが、もっと引いた目線、客観的な目線を持って全体像を掴むと、その選手の特徴が掴みやすいです。
まず、性格的な部分。
「何となく、短気そう」
「ボールを選ぶ仕草が、神経質っぽいな・・・」
「一度崩れても、すぐに切り替えて立て直してくるな・・・」
という、テニスのプレーの背景にある部分を感じ取れるように意識を向けてみましょう。
選手の特徴が出やすい部分は、まさにそこなのです。
特徴が出れば、相手を手玉に取りやすいですよね。
技術的な弱点よりも、テニスは性格的な弱点を突いていったほうが、長い試合をものにしやすいです。
■テニスのレベルは、「大して変わらない」くらいの気持ちで
実際に同じ大会に出ている訳ですから、テニスの実力・レベルはさほど変わらないと考えておきましょう。
周りの人がみな、強く見えてしまう人は、特にこういう意識が必要です。
そう考えると、チェックするべき部分は「上手いか、下手か」ではなく、「どこに特徴があるのか?」に注力できるはず。
たまたま良いショットが続いて、最高のプレーをしている選手がいると、その「華麗なポイント」のみに眼がいってしまいがちですが、それでは試合前に不安になってしまうだけ。
「ちょっと変わったところ、探してみよう」くらいの気持ちだと、どんな選手でも試合前にリラックスした気持ちになれるはず。
試合を観てアナタ自身がプレッシャーに感じるのが、一番まずいのです。
普段なかなか、試合前に相手をチェックすること、出来ないと思います。
むしろ、チェックできる時間があってもあえて見ない・・・という選手の方もいるでしょう。
そこに、ポリシーがあればOK。
ただ、しっかり観察のポイントを押さえれば、テニスの試合を観るのは楽しくなります。
そう、次に自分が闘う相手だとしても・・・。