目次
プロテニス界は夏から秋のハードコートシーズンへ。
その一大イベントが、もちろん4大大会の一つ全米オープンテニス。
一般の大会ではまだまだオムニコートが多い日本ですが、少なからずハードコートでの試合もありますよね。
そこで今回は、改めてハードコートでの戦術について基本的な部分を確認しておきましょう。
全米オープンまでに学んでおきたい「ハードコートでのテニスの試合」の基本戦術5つ
1.「キックサーブ」対策をしっかりと
まずはハードコートで増える、「キックサーブ」について。
レベルが上がるとセカンドサーブもしっかり跳ねて、リターン側は脅威になりますよね。
対策としては、シンプルに前に踏み込んでいくこと。
待っていてはバウンドが跳ねて肩より高い、力の入らない位置で打つことになります。
ミックスダブルスでは、女性も男性のこのサーブを返球しなければいけません。
どうしても厳しい場合はロブに切り替えて、まずはしっかり相手コートに返球できるようにしましょう。
2.攻撃でも守備でも、「ライジングショット」を打てるように!
1.にも連動しますが、ハードコートではライジングショットが有効になります。
むしろ、オムニコートのようにボールがバウンド後に減速しないので、準備を早くして打点を前に取らなければ、ストロークでもどんどん食い込まれていってしまいます。
錦織選手も、昨年このベースライン付近に立ってライジングショットを繰り返し、相手を追い詰めていく作戦で多くのシード選手を倒しました。
普段のライジングショットよりも、ハードコートではより早いタイミングでのラケットの振り出しが必要になります。
3.ハードコートは実は「スライス」が取りにくい
意外と意識できていないポイントですが、ハードコートではスライスが滑ります。
特にペイントしてあるライン上に落ちると、より滑ってくる感覚を味わうことになるでしょう。
だからこそ、アナタ自身もスライスをしっかりストロークとボレーで打てるようにならなければなりません。
逆に打たれたときには、しっかり目線を落として返球できるようにしなければ、どんどんスライスでアプローチされてしまいます。
オムニコートは人工芝の目が、スライスのバウンドをポップしてくれますので、実は打ちやすい打点まで上がってきてくれている。
しかも失速して・・・です。
この差をしっかり、頭の中で準備しておきましょう。
4.厳しい体力勝負、足腰の耐久力、フットワーク
ハードコートは足腰への負担も大きく、スタミナに影響します。
この猛暑の時期であれば、照り返しも厳しいでしょう。
だからこそ、足腰を普段から鍛えておくことはもちろん、試合の中でなるべく効率良く体力を使いたいところ。
セカンドサーブはなるべく打たない、自分が走るのではなく、相手を走らせる、そんな基本を徹底しましょう。
5.あっという間にゲームは進む、「早い試合展開」への準備
試合に出ている方は気付いていると思いますが、ハードコートは試合展開が早い。
あっという間に0-3,0-4と試合が進行していきます。
どうしてもストロークのラリーがオムニコートよりは続き辛いので、この覚悟はしっかりしておきましょう。
ポイント間に時間を取って、ゲームスピードのペースを落としてOK。
負けているときこそ、冷静に。
逆に挽回していけば、追いつける可能性も高いという気持ちを持ちましょう!
つい、ハードコートでの練習って避けがちではないですか?
特に年齢を重ねてくると、足腰への負担、体力的な不安からオムニコートへばかり足が伸びて・・・という感じに。
それでも大切な試合が、いつどんなサーフェスで行われるかは分かりません。
ましてや、世界のテニスの標準はハードコート。
しっかり逃げずに、向き合っていきましょう。