テニス 風

戦術

男子ダブルスの試合で、「6ゲーム先取の形式で、サービス権を取られた」ペアの戦い方について

目次

今回はご質問があった、このテーマについて。

実は私も、この問題・・・最近悩んでずっと、考えてました。

6ゲーム先取の試合って意外と多いけど、結局先にサービス権を取ったチームが断然優位、じゃないですか。

男子ダブルスで、この壁をどう乗り越えていくのか。

今回は、ダメ元かも知れませんがこの問題にリターン側の視点から、挑んでいきたいと思います。

 

男子ダブルスの試合で、「6ゲーム先取の形式で、サービス権を取られた」ペアの戦い方について

 

1.まず6ゲーム先取の試合形式を、客観視しよう

6ゲーム先取、の試合は1セットマッチと何が違うのか。

それはシンプルに、5-5で迎えた次のゲーム、を取ったペアが勝ちという形式ですね。

1セットマッチなら5-5から5-6、6-5では終わらない。

けど6ゲーム先取なら文字通り、その次のゲームで試合終了。

ずっとサービスゲームのキープ合戦、でも6-5で勝敗が付いてしまうのです。

このシビアな形式、に、リターンゲームから入っていくときの心構え、考えていきましょう。

 

2.ショックなのか、想定内なのか

正直、トスの確率は1/2です。

これに期待しても、仕方ない。

リターンゲームから入ることを覚悟し、しっかり準備しておくことが大事でしょう。

男子ダブルスの試合は、結構ブレイクが難しい試合が多いですよね。

特にトーナメントも上での対戦になると、キープ率が高いのが当たり前になって来る。

そんなペア相手に、どう1ブレイクをもぎ取るのか。

私はまず、序盤をしっかり2-2で4人1周すること、だと思います。

最初の相手のサービスゲーム2ゲームは、とにかく観察に充てる。

ロブへの反応、ストレートアタックへの反応、並行か雁行か、こちらが前に行くとどうか・・・の情報を、溜めておく。

ここに手中して、自分たちも確実にキープする、ことを序盤のゴールに設定しましょう。

 

3.2-2の次のゲームは勝負に出たい

私なら、最初の4ゲームで得た情報の中で、「弱点とおぼしきポイント」を徹底して攻める。

もし、弱点らしい弱点が見つからない本格派、なペアが相手なら、とにかくロブを上げたり、前衛に触らせたりして「サーバーのリズムを乱す」ことに終始する。

2-2の次、2回目の相手のサービスゲームは、何か「違い」を出していかないとどんどん乗ってきてしまう。

「色々やってくるリターンペア」という印象はこの先、試合の終盤にも活きて来る。

そして、もっと大事なのは3-3、の時の相手のサービスゲーム、です!

ここが、私は試合の山だと思いますよ。

 

4.3-3でのサーブを打つ選手が、5-5でもサーブを打つ選手になる

6ゲーム先取、トスで負けたら最悪5-5でリターンゲーム、を迎えることになりますよね。

ここでサーブを打つ選手は、ダブルスのペアで言えば「最初のゲームではサーブを打たない側の選手」です。

イメージしてみて下さい。

ダブルスって、普通「サーブが強い選手」から打ちますよね。

だからこそ、5-5で回ってくる選手は、サーブが強いとは限らないし、むしろ弱い。

その選手に対して、出来れば3-3の場面でブレイクしたいところ。

でも、結果的にブレイクできなくても、しっかり5-5のゲームで「さっきは、やばかったな・・・」という印象を残しておきたい。

3-3のリターンゲームでは、アナタのペアで「一番得意な戦術を、一番の集中力」でぶつけていきましょう。

恐らく、相手は前衛にいるパートナーの選手の方が実力が上でリーダー格なはず。

私なら、ここでストレートアタックを入れて、この前衛から潰しにかかる。

「うわっ、これは俺のサーブで頑張らないと・・・」という焦りを、作りたい。

3-3のリターンゲーム、試合前からイメージしておいて損は無いですよ。

 

5.短期決戦では、取り所を決めよう!

つまりは、「勝負所」を自分で作るということです。

もしかしたら、最初のゲームからいきなりチャンス、が来るかもしれない。

でもダブルスの試合の序盤は、結構「取れそうで取れない」ゲームも多いですからね。

現場で一喜一憂しても、試合には勝てない。

試合前からペアで、6ゲーム先取の試合の取り所、を狙っておきましょう。

私なら、3-3のゲーム、それから5-5のラストのゲーム。

相手にだって、プレッシャーはかかっている。

それを楽しめるかどうか、だと思いますよ。

 

全然、具体的な作戦じゃなくてすみません・・・。

色々考えてみたんですが、6ゲーム先取ってやっぱりサービス側がどうしても優位ですからね。

でも、これだけは言えます。

5-5でのサービスゲーム、楽じゃないですよ。

本当にキツイときには、相手の気持ちに立ってみる。

「キープして、勝って当たり前・・・か・・・」と思っている相手、攻めやすいと思いませんか?

ピックアップ記事

  1. テニス選手の熱中症・痙攣対策に、ミニクーラーボックスは必需品!
  2. テニスの試合で勝ちたい男子選手に、オススメのゲームウェア
  3. 冬のテニスのマストアイテム、手袋選びは勝利への近道
  4. テニスの合宿・遠征に大活躍なのは、消臭ランドリーバッグ
  5. ミズノ社製のアイスマットを使えば、夏場の厳しい試合も乗り越えられるはず

関連記事

  1. 戦術

    1セットマッチ、2-2でリードしているのは自分

    私たちの試合の多くは、1セットマッチ。この進め方について、し…

  2. 戦術

    プレッシャーになっていない、ただの自己満じゃない?

    先週末の試合で、私自身が感じたこと。「これ、自己満だな…」と…

  3. テニス 練習

    戦術

    テニスの試合でつい決め急いでしまうのは、「ゲームメイク力に自信が無いから」です

    テニスの試合、ついチャンスを決め急いでしまう人。どこか、ラリー…

  4. テニス メンタル

    戦術

    テニスの試合で、体力の消耗を抑える20の小技

    テニスの試合、体力勝負になる。それは、この目の前の試合ももちろ…

  5. 戦術

    相手から時間を奪う、その打ち方は?

    テニスの試合で勝ちたいなら、考えておきたいこと。それは常に、…

  6. 戦術

    自分の指導観が見えてきたという話

    今年は自分のアウトプットを1段階上げる17年ぶりくらいにオン…

特集記事

  1. テニス ミス

    メンタル

    「自分はミスをする人間である」と考えておけば、自然にメンタルは強くなる
  2. テニス 夜

    メンタル

    テニスの試合で格上相手に勝ちたければ、「アナタが格下相手にやられて嫌なこと」を徹…
  3. テニス メンタル

    サーブ

    サーブがどうも安定しない人は、「体重移動の幅を狭くする」ことで改善されるかも知れ…
  4. フットワーク

    前後の動きに、強くなる!には…?
  5. テニス ストローク

    ストローク

    結局テニスの試合で、どんなショットを打てば良いのか分からない人へ
PAGE TOP