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プレーの調子が上がってきて、試合で結果を残せるようになってきた時、怪我なんてしてしまうと本当にショック。
それが慢性的で、ずっとその怪我の痛みと付き合いながら選手をやっていかないといけない、なんてことになると精神的にもダメージは大きい。
俺は幸運にも怪我にはあまり苦しめらなかった方だと思う。
「サッカーの方がきつかったよ」テニスの試合では実力差が僅差で初めて、持久力が問われる
一度靭帯断裂をやったことがあるけど、大きな靭帯では無かったから奇跡的に2ヶ月で試合に復帰。
やった瞬間は「あぁ、俺の選手人生終わった」って思ったけど、意外と俺の体は頑丈だった。
慢性的なのは坐骨神経痛が少々。
でも、これも疲労がかなり溜まった時なので、マッサージとかストレッチなどで抑えることは出来た。
お医者さんとかマッサージの先生によく言われたのが、「高西選手の足腰って、テニス選手っぽくないね。サッカーとかラグビーみたいな筋肉が付いてるよ。」ということ
この筋肉の付き方が、テニスのハードな動きでも怪我をさせないようにしてくれているらしい。
小学校から中学までやっていたサッカー、無駄ではなかった。
でもそう言えば、サッカーの練習ってきつかった。
試合ももちろんきつかった。
負けているときだけじゃなく、勝っているときもずっと「攻めろ!!」って一気に前線へ走らなきゃいけないし、負けていても必死で攻めてくる相手を徹底して抑え続けないといけないから、動き続けないといけない
そんな動きを小学校3年生からずっと続けていれば、誰だって足腰は鍛えられるはずだ。
じゃあテニスはどうだろう。
高校でテニス部に入ったけど、苦しかったことは学校の外を走る時と、振り回し練習。
でもこれは練習全体のほんの一部分。
全体としてはずっと走り続けたサッカーに比べると楽だったし、試合も楽ちんだったよ。
だって、体力使い果たすほど粘り続ける技術も戦術も持ち合わせていなかったから、試合で「キツイ・・・」って域まで達することが出来なかった
「テニスには体力が必要だ・・・」
本気でそう感じたのは社会人になって、色んなテニスを経験してからなんだよね。
皆もそう感じている人、多いんじゃない?
体力を付けることより、技術力を上げたほうが勝ちやすいんじゃないか・・・って。
でも確かにテニスはそうなんだよ。
ホントに実力差あると、3セットマッチの試合で息が上がらないどころか、汗を全然かかないで試合をこなすことが出来る
技術力って重要だし偉大だね。
でも、それは実力差がある場合なんだ。
勝ち上がって、自分と同じレベルと当たったとき、それから更に勝ち上がって、格上にチャレンジするとき、絶対体力が必要。
だって、チャンスが来るまで、相手がイライラしてくれるまで粘らないといけないでしょ?
だから、まだまだ技術力が未熟で、「体力より技術力!」って感じてしまっている段階から、ちゃんとトレーニングして体力を付けないといけない。
それから最初に言ったように、怪我をしない体を作るためにも、トレーニングはしないといけないね。
となると、ダッシュとかランニングだけじゃなくて、オンコートでストップ&ゴーの動き、サイドステップの移動、屈伸とジャンプの組み合わせなど、テニスの動きでどれだけハードに毎日頑張っているか・・・になる。
皆で頑張って、怪我をしにくい体を作ろう。
いつか、体力が勝敗の鍵を握る試合を迎えた時のためにもね。
■引用元
元プロテニスプレイヤー 高西ともからのメッセージ