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「高西トレーニング遍歴」テニスの試合で使える体力を順序を追って身に付けていく

目次

32歳で選手活動を引退したんだけど、一番プレーが充実していたのは、引退した時だった。

テニスの技術や戦術だけでなく、体力や脚力、それから反応とか状況判断なんかも全て自己最高の出来だったと思う。

そこに行き着くまでには色んな道を通ったよ。

「高西トレーニング遍歴」テニスの試合で使える体力を順序を追って身に付けていく

 


 

ハードヒットで打ちまくったり、全てネットに出てみたり、ベースラインからかなり下がって粘りまくったり。

テニスだけじゃなく、トレーニングも色んなことをやった。

まず選手活動を始めた20歳頃は、トレーニングを行うという習慣を身に付けることが大変だったね。

高校の時は強制的に走らされていたから頑張っていたけど、コーチになってから選手になると自主的にやらなきゃいけないでしょ?

まだまだ試合の結果が出ていなかったから、トレーニングの重要性なんて感じていなかったしね。

だって負けた原因はどう考えても技術力の無さ

トレーニングよりもコートに立って練習する事の方が重要、って考えていたんだよ。

でもトレーニングの世界に引きずり込んでくれたのは、アグレッシブに頑張っていた先輩コーチたち。若手の俺を自分のトレーニングメニューに引っ張り込んで一緒にトレーニングをやったんだけど、誰かと一緒にハードなトレーニングに打ち込むって連帯感も生まれるし、苦しみも耐えられる。

そういうのを習慣にしていくと、今度はそのトレーニングで得たフィジカルの能力を何とかテニスの試合に活かそうと、気持ちが更にテニスへ向かっていくようになった。

トレーニングが習慣化されると、今度はその内容をより充実させようと、トレーニングをより自分向けに改良するようになった

自分向けとは、当然その時イメージしていた自分のテニス。

しかも20代前半で若かったから、その頃欲しかった「パワー」をトレーニングに求めた。

自分のトレーニング知識はまだ無いし、トレーニングジムの一般向けトレーナーに聞いても物足りないので、この頃からちゃんとしたトレーナーを探して、色んなトレーナーからトレーニングの話を聞いたり実際にメニューを作成してもらったりして、より強く、より速く、そして確実に成果を出せるトレーニングを行うようになっていく。

と同時に、テニスの場はアメリカ、スペインと海外へ移り、それを経て自分自身がトレーニングに求めるようになったものはハイパフォーマンスをどれだけ長時間持続できるか・・・になった。

一発凄いショットが打てても意味がない。
 



 

テニスは、いいショットを3時間の試合で続けられないといけない、って感じるようになったんだよ

トレーニングメニューもより厳しくなったのだが、それを集中力切らさず、質も落とさず持続させるために、インターバルの時間もしっかり管理してトレーニングをこなしていくメニューになっていった。

しかし20代も後半になっていくと、パワー系、スピード系の伸び具合が無くなってきたと同時に、疲労の回復が遅くなったことを感じるようになった。

もともと怪我は少ないタイプの選手だったけど、これじゃあ怪我をするのも時間の問題。

そこでトレーニングのメニューは、パワーやスピードを生み出す筋肉を作るだけでなく、それらの大きくて強い筋肉に対してバランスをとるための筋肉を、水泳やウォーキング、軽い負荷のチューブなどで補うことで、バランスの良い体作りと筋肉の質にもこだわってトレーニング。

緊張状態で歯を食いしばってトレーニングしているようじゃ、質のいい筋肉は作れない

多少負荷を落としてでも、リラックス状態を保った方がプレーにいい影響が出るって分かったんだよ。

こういったトレーニングを行った結果、32歳の引退まで自分のテニスは成長し続けることが出来たのだ。

流れとしては、トレーニングの習慣付けから始まり、そこからパワー系・スピード系のトレーニング、そして今度はそのパワーを長時間持続させるトレーニング、そして最後はそのパフォーマンスを連日きっちり怪我なくこなせるようになるためのトレーニングという感じだね。

トレーニングのやり方って色々あるけど、だいたいの人がこの流れに当てはまるんじゃないかな?

まずはトレーニングしていない人は、習慣付けることから始めよう。

習慣付けない限りは、あまり内容にこだわっても意味がないかも。

 

■引用元
元プロテニスプレイヤー 高西ともからのメッセージ

 

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