テニス ストローク

ダブルス

「だからダブルスが嫌いなんだよ!」テニスの試合では自分がやられて嫌なことを相手にやってみよう

ダブルスって楽しい・・・そう思えるようになったのはいつからだろう?

うーん、30歳過ぎてからかもしれない。

それまでは、なんてストレスの溜まる競技なんだって思ってたよ。

 

「だからダブルスが嫌いなんだよ!」テニスの試合では自分がやられて嫌なことを相手にやってみよう

 


 

それまでもスクールコーチとして偉そうにダブルスを生徒さんに教えてはいたけど、実際自分のテニスはシングルスが殆どで、ダブルスはシングルスのついでにエントリーする程度。

練習なんかシングルスばっかりだし、ダブルスの練習なんてしないから、ダブルスの極意なんてことも考えもしなかった。

おかげでダブルスの戦績もそんなにパッとしなかったが、シングルスの戦績の方が大事だったからダブルスで負けた後の反省もちゃんとやってなかった。

一時ネットプレーを強化して、プレーの中にもっとボレーを登場させようと、頑張ってボレーを上達させたんだけど、ダブルスの戦績アップにはさほど影響しなかった。

シングルスの中でストロークが安定するようになっても、ダブルスの中ではストロークラリーが今一つだったしね。

「俺にダブルスは向いてないな・・・」

そんなこと思いながら、ダブルスをし続けていたんだけど、そう思ってダブルスをしていた時期が長かったから、ダブルスの何が嫌いだったのか、今でもハッキリ覚えている。

まず一番嫌だったのが相手ボレーの存在。

俺はクロスの相手とラリーでストロークの打ち合いをしたいのに、その間に急に割り込んでくるボレーの存在は鬱陶しくてしょうがなかった。

レシーブの時もそうだ。

サーブを返球することに集中したいのに、俺のレシーブを相手ボレーは偉そうにニヤニヤしながら狙ってやがる。

ま、実際にはニヤニヤしていないが、そう見えてくるのだ。

それから相手が並行陣になった時、空いているスペースが見付からないのでどこに打つか焦る

シングルスで相手がネットに詰めてきた時には、スペースはいくらでも見付かるのに・・・。

自分が前衛にいる時も苦痛だったよ。

シングルスだったら全て自分が取るボールなんだけど、ダブルスの場合は、取れたら取るし、無理ならパートナーに任せる訳だから、「うーん、これはどっちかな・・・」って考えている間にボールはもう通り過ぎてしまい、結局全然前衛の仕事が出来ない。

やっとボレー出来た時も打ちやすいコースには相手の選手が立っていて返球されまくるから、どんどん強打してしまって結局自分でミスしたり、相手にカウンター喰らったりしてしまう。

 



 

挙げ句の果てに良いプレーした時のハイタッチも、上手くいかない始末

パートナーに駆け寄ってハイタッチをしようと手を挙げて用意したのにそれに気付かれずに、さっさと自分のポジションへ構えに行かれた瞬間、「ああ、なんてダブルスって難しいんだろう」って思ったよ。

でもそんな苦痛なダブルスがなんで楽しくなったかと言うと、もちろん各ショットの技術も上がったのだが、自分の中で「嫌だな」って思っていたことを、相手にも更に誇張して思わせるようにしようって思ったから。

例えば自分がボレーにいる時は、果敢に相手のクロスラリーに割って入って見せたり、相手がレシーブ打つ時に狙っていることを動きでアピールしたりすれば、相手も同じように嫌がってくれるでしょ?

アプローチして並行陣になった時も、「決めてやる」ってことよりもロブ打たれても足元に沈められても返球することに徹して、「壁」をアピールしてミスをさせることを重視したら、これも相手は同じように焦ってくれるようになる。

相手のボレーに対しても、触れるんだけど返球するのがやっとというボールを混ぜておくと段々「触ろうか、見逃そうか・・・」って悩み始めてくれるし、相手の決めボレーのコースもしっかり覚えてそこを重点的に守るようにしていけば、相手は段々強引な決めボレーを使うようになり、無理をするようになるのである。

さすがに、相手に「ハイタッチって難しい」って思わせることは出来なかったけど、とにかく自分が純粋に「嫌だな」って思うことって、逆に相手を崩すヒントになっていることに気付いて、そこからダブルスって面白いって感じられるようになったんだよ。

しかも、相手がそれでアタフタしている様子を見ていると、じゃあ自分がそういう状況に陥った時には何をすれば良いのかってことも分かってきたしね

そうなると更にダブルスは楽しいって思えるようになった。

テニスって相手と戦うスポーツだから、こういう自分が「嫌だな」って思う部分を相手にも思わせる考え方って、大きなヒントになる。

もちろん当てはまらない場合もあるけど、自分の苦手な部分を感情的に捉えず、色んな戦術に活かせるようにしてもらいたいもんだ。

 

■引用元
元プロテニスプレイヤー 高西ともからのメッセージ

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