メンタル

褒められて伸びる、それは一時凌ぎに過ぎない

今、時間があるので自分のYouTubeの動画を見直しています。

撮影したけど、お蔵入りになったモノ。

あまりに厳しい指導、指摘があったので、配信しなかったモノ。

私のバックアップには、色々な素材が山盛りです。

この1年間、主に佐藤プロや土居コーチと、色々な撮影をご一緒させて頂きました。

そこで感じたこと、参加者や視聴者のみなさんから頂いた声の中で感じたことを、今回は改めて書いてみたいと思います。

厳しい意見のように感じられるかもしれませんが、あくまで私自身の独断と偏見です。

 


 

そんなに、褒められたい?

「型にはめるな、自由にやらせろ」

色々な動画を配信していて、一番多いご意見はこれでしょうか。

厳しい指導、それは選手の為にならない。

もっと自由にやらせて、型にはめない指導を見たいという内容のご意見をいくつか頂きます。

確かに、一理あると思います。

でも、私の考えとしては「何回か型にはまってこそ、オリジナリティのある型が出来る」というもの。

指導者のみなさんにも、色々な方法論があります。

選手や参加者のみなさんも、それぞれ違いがあります。

その中で、ある程度「型にはまってみる勇気」はテニスでは必要。

私はそう感じています。

もっと、褒めて欲しい…

これも、多いご意見です。

良い所を伸ばす、もっと上手くいっていることを褒めて欲しい、という内容のご意見。

確かに、視聴者のみなさんはずっと誰かが厳しく言われている動画を見るのは、辛いですよね。

褒めて欲しい、もっと盛り上げて欲しい、気持ちは分かります。

でも、そうやって誇張して取り繕ったような「褒め」を出しても、結果どうなりますか?

私は、本当に褒めるような時に違いを出すのが難しいと思うんですよね。

全てが、薄く、脆くなってしまう。

それに、大きな弊害がもう一つあると私は感じています。

他人から得た自信は、他人によって失われる

褒めて褒めて、伸ばして上手くなったとしても。

今度は誰か別の人に、何か違う意見を言われたり、厳しく指導される場面があったら、どうでしょう。

脆くも、崩れ去っていくと私は思います。

他人から得た自信は、また他人によって失われていく。

結局テニスコートでは、自分一人での戦いですから。

そこで褒めてくれるような人は、誰もいない。

自信を得たいなら、本当に強くなりたいなら、どこかで自分自身を認めて褒めてあげる、という自己完結が必要でしょう。

それが無いから、いつまでも他人に振り回される。

いくら他人から褒められても、自分で自分を褒めることが出来なければ試合で勝つのも難しいでしょう。

人生は一瞬、テニスが出来るのも、一瞬

大袈裟な話では、ありません

褒められて成長出来る、そういう人もいるでしょう。

全てのやり方を、否定するつもりはありません。

でも、私が言いたいことはただ一つです。

人生は一瞬です。

テニスが出来るのも、一瞬です。

一時凌ぎのような、居心地に良い場所にいて、本当に成長出来るかどうか。

私は、「褒めるだけ」では厳しいと感じています。

大袈裟な話ではなく、みなさんが試合に勝ちたいなら、テニスで自己実現したいなら、です。

テニスなら、良いのでは?

厳しいことを、言われる。

人間を否定されるように感じる、そういうこともあるでしょう。

でも、それが全くないテニスってどうなんでしょう。

テニスを通じて自分を成長させる、という強い意志があれば、変われます。

テニスを変えて、人生を変えることも出来る。

今だからこそ、感じるのは「テニスが出来るのは特別なこと」だということ。

本当に、人生は一瞬なんだということ。

あれこれ変えたい、と考えているうちに身体が動けなくなってしまう、テニスが出来なくなってしまう。

自分を主役に、軸を持つ。

厳しさは、自分でしか決められない

テニスって、まさにそうです・

どこまで求めるのか、どこまで厳しくいくのか、を決めるのは自分次第。

自分でしか決められないんです。

褒められて伸びる、なんて期待している人は、そもそも褒めるセンスがあるコーチの下でしか成長出来ない。

それすらも、怪しいと思いますが。

どこかで、他人主導になってはいませんか?

指導者次第、環境次第だと思っていると、いつまで経っても依存体質。

自分で厳しさを決める、求めていく。

こういう姿勢でないと、上手くはなれても強くはなれないです。

褒めるなら、自分を自分で。

正直に、正確に、具体的に。

それが出来ないから、他人にばかり求めているのがほとんどの人だと思います。

もっと褒めて欲しい、なんで自分を理解してくれないのか。

そう考えている方ほど、自分で自分をまず知るということが大切。

難しい?

いや、今の時期だからこそ、立ち止まって考えることが出来ると思いますよ。

ピックアップ記事

  1. テニス選手として必要な、「オーラルケア」と栄養素について
  2. 大事なテニスウェアを汚したくないなら、シャープの超音波ウォッシャーを持ち歩こう
  3. ヨネックスの新作ラケット、Vコアのハイスピンテクノロジーによる超高弾道は本物だっ…
  4. ストローク練習機「ピコチーノ」は、素振りの質を高めてくれるはず
  5. 寒くなる前に購入マスト、なテニス選手に最適なベンチコート3選

関連記事

  1. メンタル

    「すごーく強い相手と対戦するとします」テニスの試合で相手の強さを受け止めて勝つ為に必要な意識

    すごーい強い相手と1ヶ月後に対戦する・・・って決まっていたら、どういう…

  2. メンタル

    まずは自分が、損をする

    いつも記事を読んで頂いたり、動画をご覧頂きありがとうございます。…

  3. テニス メンタル

    メンタル

    「あと、1本」は、地球の裏側くらい遠い

    昨日の錦織選手の試合、ご覧になった方も多いかと思います。みなさ…

  4. テニス メンタル

    メンタル

    強い選手が勝つのではなく、勝った選手が強い

    最初に口にした人は、諸説あると言われています。サッカーの名選手…

  5. テニス メンタル

    メンタル

    備えあれば、憂いなし!「雨の日のテニスの試合」で有効な戦い方5つ

    まだまだ梅雨で雨の日が続いていますが、オムニコートでのテニスの試合は小…

  6. テニス ボレー

    メンタル

    テニスでチャンスを活かせる人は、日頃から準備が出来ている

    チャンスに強い人、は本番にも強い。結果も出せる。でも・…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

特集記事

  1. テニス ロブ

    戦術

    あれも大事、これも大事、では大事な試合に勝てない
  2. テニス 雑誌

    日々の雑記

    少年老いやすく学なりがたし
  3. テニス ラケット

    サーブ

    サーブ前にラケットでボールを打つ、ことがなぜ必要なのか?
  4. ダブルス

    「ダブルスの試合で相手前衛にポーチされまくり・・・」アナタのテニスを助ける技術と…
  5. テニス ストローク

    ボレー

    「ドライブボレーは難しい・・・」と思っている方は、打点の高さを意識すれば楽に打て…
PAGE TOP