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日常生活でも、最近私はこれを感じます。
例えば、視力。
元々、小さいころから眼が悪く中学生の頃からコンタクトレンズを付けてましたが、最近は近くのモノも見え辛くなって来ました。
いやもう、老眼?と思いながらも…これも一つの、変化だなと。
テニスを長く続けていると、こういう変化にも寛容になります。
もちろん、色々と衰えていくのは寂しいですけどね。
でも強がりでも無く、私は「面白い」と感じることが多いです。
何かを失いながら、また何かを得ていけるような感覚、になるからです。
走れない、だからどうするのか
転換期は、何度も訪れる
私自身、これを何度も感じては自分の中で乗り越えて来ました。
まず、30歳を過ぎると、ダッシュが弱くなる。
走れなくなる…と言えば、言い訳のようですが、本当にそれはもう仕方のないこと。
だから、どうするのかが大事。
ちょうどこの時期から、リターンダッシュを練習してリターンゲームでも前に出る、並行陣を意識して作るようになりました。
脚力を失うことで、リターンゲームで新しい戦術が生まれる。
これは、すごく私の中で大きな力になりました。
補う、という感覚じゃない
走力を戦術で補う、結果的にはそうかも知れません。
でも、私はこの補うという感覚ではないんですよね。
なんかこう、もっと大きなものを得て新しい自分になる、みたいな。
実際に、リターンダッシュからの並行陣は、私にとって補うどころか大きな武器になりました。
サーブ&ボレーからの並行陣と違って、速いタイミングで打てるし、ベースラインより前で打てるから並行陣でもより後衛が前に出やすい。
相手のサーブ、グリップや癖、フォームをよく見るようになり、観察眼にも磨きがかかりました。
失うことで得るもの、は補って余りあるもの、だったんです。
走れない自分を、受け入れるとことから
全ては、ここからです。
自分で自分を、しっかりと受け入れる。
これが大事なことなんです。
テニスでも、仕事でも恋愛でも人生でも、近しいことは言えると思います。
自分を知る、そして受け入れて新しい何かを得ていく。
テニスでは、これを経験出来る。
いや、実際は本当にしんどいですけどね…でも、こういうことって、誰も「足が遅くなったから、前に出た方が良いよ」とは言ってくれないじゃないですか。
コーチだって、失礼だと感じて言わないでしょう。
自分で気付く、そして行動を興すしかないんです。
年齢を重ねて、何を得ていくのか
洞察力、勝負勘
私は、この2つに磨きがかかっています。
視力も悪くなる、正直ボールがよく見えない…ような時もあります。
ナイターでの試合なんて、泣きそうになりますよ。
でも、私には洞察力、そして勝負勘がある、と勝手に自負しています。
これも、ボールがよく見えていないからこそ、磨かれてきたことかも知れません。
みなさんも、年齢を重ねていけば、この2つは間違いなく研ぎ澄まされていく。
経験値は、自分で変えられる
でも、それも漠然と毎回、何も考えずに試合をしていたらダメ。
何も、得るものが無いです。
試合経験って、試合数だけでは測れないんですよね。
自分の中で、いかに「感じよう」として試合をするのか。
日々の練習で、周りや相手に興味を持ち、変化に気付けるようになるのか。
年齢を重ねていくことで、強みに変えられる部分。
体力的に衰えて、力を失っても、得ることが出来る部分。
私は、そう考えています。
毎日、毎月、自分の身体は生まれ変わる
実際に、私たちの身体は日々生まれ変わっています。
医学的な話で言えば、人間の身体は日々細胞が作り直され、約半年後には本当に全て、新しい細胞で自分の身体がリフレッシュしている…そうです。
実感は湧かないですが、それくらい人の身体というのはどんどん変わっている、ということ。
失っていくもの、それがあると同時に自分にも新しい力が生まれている、ということ。
これを実感出来れば、テニスもまだまだ、進化していける。
何も、私は「老いたテニスをしましょう」と言っている訳ではありません。
むしろ、ベテランのみなさんほど、しっかりと打つテニスが大事だという基本は変わりません。
ただ、それも変化の中で受け入れ、自分の中で昇華していきましょう、という話。
その方が、テニスは楽しいし結果も出ますからね。
ちょっとした、小技
「でも、最近は何も得ていない、成長していない気が…」という方も、いるでしょう。
そんな方には、ちょっとした自問自答の小技を。
・この1週間で、何に一番感情を動かされたか
・この1ヵ月で、何か新しいチャレンジはあったか
・この1年で、自分の習慣は何か変わったか
まず、この問いかけを自分の中でしてみて下さい。
出来れば紙に書き出してみて、ペンと手を動かしながら考えてみる。
きっと、見つかるはずですよ。
これからのみなさんのテニス、そして人生の愉しみも。
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