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予選が始まり、もうすぐ本戦の開幕を迎える全米オープン。
4大大会の中で年内で最後となる大会は、華やかなニューヨークが舞台・・・ということで、ハードコートがよく似合う。
よく考えると、皆さんの試合の中で「ハードコート」で行われる大会、試合はどの程度あるでしょうか?
実は今、日本全体ではハードコートは減少傾向にある。
ですが、将来プロ選手を目指す、または学生トップクラスを目指す選手は、ハードコートでの成果は絶対に求められる。
改めて、「ハードコートでの試合を難しくする要因」について考えてみましょう。
後ろ向きな気持ち、ではなくいかに乗り越えていくかが大事です。
もうすぐ開幕の全米オープン前に確認したい、「ハードコートでのテニス」が難しい理由5つ
1.そもそも不慣れなサーフェス
普段の練習は、オムニコートかクレーコート。
学校にあるコートは、ほぼ8割方この2種類のサーフェスの場合が多い。
ハードコートは、まさにこの対極にある。
球足は速いし弾む、堅い地面は反発力があり滑ることは出来ない。
慣れていない、打っている回数が絶対的に少ないという問題は、思った以上にハンディになります。
2.高く弾むバウンドが命取りに
特に苦戦が予想されるのが、サーブ。
男性で良いスピン、重たい回転がより活かされるのがハードコート。
オムニコートやクレーコートではバウンドをコートが吸収してくれるので、結構失速してくれるのでリターン側が優位になる。
相手のサーブ力は、体感で1.5倍くらいの威力になるくらいの覚悟が必要です。
3.普段は追い付けるストロークに、追いつけない!
コートが速い、とはつまりバウンド後に失速しないということ。
普段であればバウンド後に追い付けそうなボールも、ハードコードでは追い付けないケースも多い。
この感覚に慣れてくるには、数ゲームが必要かも知れません。
特にパワーヒッターが相手となると、的確な予測といかに相手に攻めさせないか・・・が大事なポイントになってきます。
4.スライスの球筋には四苦八苦
ただでさえスライスに慣れていない、選手はハードコートだとより厳しい。
オムニコートやクレーコートは、スライスは少し上に弾むようにポッと跳ねて失速してくれる。
ハードコートであれば、そうはいきません。
そのまま低く滑る、しかも使い古したようなハードコートでは表面がツルツルになっているので、より低く滑ってきます。
それも、失速することなく。
かなり速い準備と、速いタイミングでのラケットの「振り出し」を意識しないと、対応出来ないでしょう。
5.小雨が降ってくると、危険なコートに
ハードコートは雨に弱い。
弱いと言うか、プレーするのが危険になります。
特に、白いライン上は滑りやすく、怪我につながる。
アナタ自身、雨が降ってきたら注意深く観察し、試合を中断するという勇気も必要です。
日本は雨が多い国。
雨が降ったら、何がどう変わるのかは、しっかり自分の中で整理して準備しておきましょう。
月に1~2回でも良いので、ハードコートでのプレー機会は欲しい。
足が辛い、というイメージもあるかも知れませんが、大事な試合の戦いの場がハードコートになる可能性は低く無い。
全米オープン、ではぜひフットワークや球筋に注目して、観察してみて下さい。