目次
硬式テニスのダブルスで、大きく分けて2つある陣形。
それが雁行陣(がんこうじん)と並行陣(へいこうじん)です。
普段なんとなく分かっているけど、その強みと弱み、どういう選手が向いているのか・・・を、しっかり理解できていますか?
今回は、難しい部分は抜いて基本的な部分を復習してみましょう!
今さら聞きづらいダブルスの「並行陣と雁行陣の違いと特徴」について、アナタは理解できてますか?
■ストローク力と脚力があるなら、雁行陣の安定感が吉
雁行陣は一人がベースライン近く、もう一人がネット近くに付いて、前衛と後衛がはっきり分かれる陣形。
ソフトテニス経験者の方も、すんなり入っていけると思います。
ストローク力のある後衛であれば、どんどんクロスに押し込んだりストレートへアタックしたりと展開でき、前衛も攻撃に専念できるので効果的な陣形です。
ただし後衛の前の部分、浅い場所が弱いのも特徴。
ここをカバーするには後衛となる選手の脚力、ダッシュ力は絶対に必要です。
■並行陣は戦術の理解力が問われる、その分実はバランスが良い陣形
並行陣は2人でネットプレーに挑む陣形。
それでも前衛と後衛は区別され、後衛が概ねサービスライン付近、前衛はさらにその1~2メートルくらい前にポジションを取ります。
強みはやはり攻撃力!
2人でネットを取り、ロブは後衛がある程度ケアしますが、前衛も積極的にスマッシュを打っていくのが理想です。
弱点はこのロブですが、もしロブにやられているようであれば陣形の全体を少し下げるのも有り。
しかし、こうなると今度はショートクロス系に弱くなってしまいます。
つまりは並行陣は全体での攻撃、守備の連係がものすごく重要な陣形だということ。
ペアの成熟度が問われる陣形です。
■学生の皆さんに伝えたい、「両方チャレンジしてみよう!」
高校の大会、インターハイや全日本ジュニアでは、ほぼ9割が雁行陣。
男子ダブルスで並行陣を観ることもありますが、女性ではほぼ皆無。
それでも、ぜひトライしてもらいたのが並行陣。
なぜなら、やっている人が少ない、というだけでテニスの中で希少価値があり、相手からしたらやり辛いはず。
試合の中でオプションとして持っておけば、40-15、みたいなカウントでやってみようかなと思えるはず。
部活のみんなで、一度話し合ってみてください。
「ダブルスを強くしたい、新しいことにチャレンジしよう!」と。
今回お話した陣形2つが、ダブルスの基本陣形であることは変わりありません。
でも実際の試合では、ラリーの中でどんどん変化していきますよね。
ストレートロブが抜けてチェンジすると、あのよく分からない陣形になったり・・・とか。
普段の練習の中で、陣形の強みと弱みを意識してみて下さい。
完璧な陣形などありません。
まずは全て理解して、ある程度使える、崩せるようになることが、ダブルス巧者への道なのです。