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テニスメディア・雑誌は今、どこを見ても錦織選手一色。
その技術もたくさんのページを割いて解説してありますが、基本的にはしっかりトレーニングした人向けのテニス技術に偏っていたりします。
しかしその技術や戦術を紐解いてみると、私たち一般のプレイヤーにも参考になることがたくさんあります!
「錦織選手の強さ」を紐解く、一般テニスプレイヤーも参考になる試合でのストローク術
1.相手を追い込む「ストロークの深さ」の秘密、ギリギリまでノーバウンドという事実
錦織選手の武器はなんといってもストロークですが、その凄みはベースライン付近で急激に落ちるスピンの効いた弾道。
テニスはボールがコートに弾むタイミングで、スピードが著しく減少します。
「ストロークでスピードを出したい!」と考えている人は、なるべく深いボールを打つだけで、相手の体感スピードが変わることを理解しましょう。
グリグリのスピンでなくとも、深さを意識するだけで、アナタのストローク力は必ずアップします。
2.試合中、ときにはあえて「インパクトのあるショット」を見せて相手に印象付ける
テニスの試合は、相手に自分がどう思われているかを意識すると、駆け引きが楽しくなります。
手堅いプレーがベースにあると試合では戦いやすいですが、時には錦織選手のジャックナイフのように、相手にインパクトのあるショットを見せることも大切です。
試合の流れや、周りの応援も味方にできるかも知れません。
恥ずかしがらず、ミスしても良いつもりで実践してみましょう。
3.「インパクト後からラケットを引く動き」は、パッシングショットでとても有効
錦織選手がネットプレイヤー相手に見せるパッシングショットは、圧巻ですよね。
この技術には、最先端の秘密が隠されています。
よく見ると、ラケットでボールをインパクトした後に、フォロースルーを短く、自分の身体に引き寄せる動きが入ります。
トップスピンロブは、まさにその典型。
一般のプレイヤーの方に真似して欲しいのは、これによる構え直しの速さ!
例えボレーで触られても、次の素早い動きで抜いてしまう。
難しい技術ですが、意識して練習してみて下さい。
4.バックハンドのダウンザラインは外から入ってくる
テニスをテレビで観戦していると、実際にコートに立っている風景とは異なります。
錦織選手は、ストロークで左右に大きく振られたときに、ダウンザラインのショットをコート外から打つ積極性を持っている選手です。
一般的にダウンザライン=サイドラインと平行、と考えがちですが、レベルの高い試合になるとより外から相手コートの角に突き刺さるボールも増えてきます。
このショットが打てると、バックのクロスを警戒している相手は見送るしかありません。
相手コートの角を取る、というボールの軌道イメージを養いましょう。
5.錦織選手の得意ショット「ドロップショット」は、なぜ必要なのか
鮮やかなドロップショットは、錦織選手の代名詞。
特にフォアハンドの逆クロスのショットは、打ち込む演技も含めて芸術品です。
このドロップショット、試合では「使う人」「使わない人」にはっきり分かれます。
使わない人は、相手からすると左右にしか予測のパワーを使わないのでとっても楽チン。
使う人を相手にすると、下り過ぎたらやられるし、でも下がらないとストロークの守備範囲が保てないし…という感じに。
初中級から中級の皆さんは、まず身に付けようと思ったら試合でどんどん使いましょう。
それが一番の練習になります!
「技術が無いから試合で使わない」というのは、実はもったいない話で、「試合で使うから上達が早い」のです。
今回紹介した内容も、試合で使うことでアナタ自身が感じて、より必要性を感じて練習にも力が入ります。
試合、大会はトライ&エラーの繰り返し。
まずは錦織選手のストローク術を少しでも自分の中に取り入れてみて、どう変わるのか。
少し、楽しみになってきませんか?