テニス 格上相手

ストローク

テニスのストロークの安定感をアップする為に、「使ってない軸足ありませんか?」という問いかけは大事

目次

テニスのプレーにおいて、軸足の使い方はかなり重要である。

右足と左足、二つある足のどっちを軸にしてボールを打つか、きっちり決めておかないと、打点やバランスなど色んな事がぼやけてしまう。

例えば、凄い重い物を押す時ってどっちかの足で踏ん張るでしょ?

 

テニスのストロークの安定感をアップする為に、「使ってない軸足ありませんか?」という問いかけは大事

 


 

ダッシュしたり止まったり、打つ為にパワーを生み出したり・・・と色んな動作が必要なテニスは、足の使い方が重要になるのだ。

でも軸足って、何も考えないでいると、自然と得意な方の足ばっかり使ってしまうんだよ。

俺の場合は右足を軸にする方が得意なんだけど、その結果かつての俺は、右足ばかり使って打っていた。

だからフォアハンドストロークはオープンスタンスばっかり、バックハンドストロークは前足ばっかり・・・といった感じ。

 

フォアハンドの粘るショットは得意だったけど、前へ踏み込んで打つ・・・というのが苦手だったのだ。

反対にバックは前へ迎えに行くと良いんだけど、弾むボールを高い打点で処理したり、外へ追い出された状態でのショットが全然ダメだったんだよね。

その当時は「右足軸しか使えないから」ということに気が付かなくて、ひたすら何も考えず、苦手なパターンを右足軸のまま練習していたもんだ。

そう言う事に気が付いたのはスペインで練習していた時。

ドリル練習の時、担当のコーチがステップ一つ一つに注文を付けてくるんだよ。

「トモ!今のショットは右足じゃない!左足を使え!」

みたいな感じで、どの足から追いかけ始め、どっちの足で追い付いてボールを打つのかを事細かく注意された。

 

そしてその結果、俺は左足を軸にする打ち方を徹底して避けていたことが分かったんだよ。

で、今では左足を軸にした打ち方もフォア、バック共に出来るようになったんだけど、そうすると苦手だったバックもきっちり打てるようになったし、軸足を意識してステップに気を付けるようになるとボレーの技術も上がったよ。

でも左足を軸に出来るようになった今でも、当然右足の方が左足よりもスムーズに軸足としての機能を果たしている。

だから自分の右足と左足の動きを比較しながら練習するようになったんだけど、苦手な左足の特徴は何かと言うと、まずは足の出し方にあった。

 



 

軸足としてちゃんと機能していない時、俺の左足はつま先から地面に着地する傾向にあるんだよ。

そうなるとまず大きなスタンスで足を出せないから、ボールにしっかり近づけないどころか、上半身が前のめりになって顔が突っ込み腰が引けた打ち方になりやすかった。

つま先から着地することにも関連しているが、膝が曲がりにくいというのも大きな特徴である。

軸足となるということは当然しっかりと体を支えられると同時にボールを打つ為のパワーを生み出すために、打つタイミングを調整・・・いわゆる「ため」を自在に作れるようにしたい。

せっかく左足に乗ったのに、膝の曲げが足りないと、すぐに右足へ体重を移したくなるか、腰を曲げて前のめりで変にバランスを取る形になるか、コンパスのようにその軸足を軸にして体が回ってしまうという結果になる。

そういったことが繰り返されると、やっぱり「左足を軸には使えない」って体は思ってしまうからさらに実戦では左足を避ける傾向になってしまい、余計に緊張して踵からの着地や膝の曲げが出来なくなる。

そう言う意味では苦手な足を軸足とするためには、多少得意な足よりも劣るが、ちゃんと信頼して軸足として使ってあげることが必要だし、色んな状況が予想される実戦の中で得意な方の軸足一本だけでやって行くのは無理だから、「俺は両足とも、ちゃんと使えるんだ!」という寛大な気持ちでプレーすることも苦手な足を軸足で使うコツなんだよ。

もちろん得意な方の足も、疲れたりビビったりした時には、スタンスが狭くなって踵からの着地や膝が曲げが足りなくなることも起きてくる。

 

軸足は体のバランスをしっかり整えたり、パワーをためたり、パワーを生み出したり、また次の一歩を大きく繰り出したりするためにもしっかり取り組まないといけない部分。

苦手な方の軸足を使えるようにすることも大事だけど、得意な方の足も軸足としてより効果的な仕事が出来るように意識して練習しよう。

上半身の打ち方ばかりに目がいかないように!

 

■引用元
元プロテニスプレイヤー 高西ともからのメッセージ

ピックアップ記事

  1. テニス選手に必要なプロテイン摂取は、便利なブレンダーボトルで
  2. ベイビーステップ 46巻 は、シングルスの試合の駆け引きの描写が秀逸
  3. テニス選手として必要な、「オーラルケア」と栄養素について
  4. 5/1(水)&5/22(水) 涌井コーチ 女子ダブルスレッスン…
  5. 準備しておいて絶対に損は無い、試合会場でのトイレ事情について

関連記事

  1. テニス ストローク

    ストローク

    前後でストロークに強弱をつけられると、試合慣れしていない相手は戸惑う

    相手からポイントを奪えるのは、速くてライン際のボールだけ?もち…

  2. テニス フットワーク

    ストローク

    「ストロークのスピードコントロールは、回転量で」出来るようになるとミスが減って安定します

    テニスは回転量を操るスポーツ。特に試合では、ボールスピードをコ…

  3. ストローク

    浅いボールで崩すから、ストロークも崩せる

    相手のストロークに安定感がある、調子が良さそう。こういう時に、…

  4. テニス ロブ

    ストローク

    つなぐのが大好きな相手に、ハードヒットは禁物

    「分かっちゃいるけど・・・」だと思います。実際に試合では、打ち…

  5. テニス ストローク

    ストローク

    今年は「アグレッシブスライス」でいこう!

    これは、私自身のテーマでもあります。スライスの、パワーアップ。…

  6. テニス ストローク

    ストローク

    テニスのラリーでは、「まず良いボールを打つこと」に集中して、打球方向は見ないに限る

    プロ選手の試合を観ていると、本当にラリーテンポが速い。速いけど…

特集記事

  1. テニス メンタル

    ロブ

    試合に強い選手は、ロブで抜かれても全く諦めない
  2. テニス 戦術

    メンタル

    テニスの試合はリードを奪うのは簡単だけど、「リードを守るのは難しい」のはなぜなの…
  3. テニス メンタル

    サーブ

    サーブの調子が悪い時は、決まってこうなっている
  4. テニス サーブ

    サーブ

    ファーストサーブが入ったときには、「コートの内側に1歩」入って攻撃態勢を整えよう…
  5. ストローク

    「トップスピン系ストローク、ここに気を付けろ」テニスではボール起動とその頂点をイ…
PAGE TOP