テニス 調子

ダブルス

「ダブルスペアとのポイント間の話し合い」って、テニスの試合で実際どうやってる?

目次

コンビネーションが大切なダブルスでは、当然パートナーとのコミュニケーションは必要。

試合中のポイント間では話をしながら試合を進めていくことが多いんだけど、あのポイント間の会話、どういう話をすれば良いんだろう。

 

「ダブルスペアとのポイント間の話し合い」って、テニスの試合で実際どうやってる?

 


 

ポーチボレーや、ストレートロブなどで仕掛ける作戦を多用するペアの場合は「次どうする?」って、その都度話をするのは分かるんだけど、戦術や作戦をまだあまり使えないペアは何を試合中にパートナーと話していいのかが分からなかったりする。

だからと言って「どんまい!」とか「ナイスショット!」なんて言葉だけのために相手に背を向けて話をするのも、違う気がするし・・・。

 

俺のダブルスの試合の場合は、あまりペアとじっくり話をすることは少ない方だと思う

基本的にパートナーがどういう考えを持っていて、どういうプレーをしようとしているかを俺が感じ取って、それに俺が合わせて行く、もしくは自分が思い切った事をやって、それにパートナーが合わせてくれているかを確認して、それが出来ていれば、話し合いはそんなにいらないかなって思ってるからね。

だけど、どこかで思い切った作戦を入れたいので、そんな時は「次、これやるよ」って一言パートナーへ伝える。

じゃあそういう意表を付く時だけじっくり話をする・・・となるとそれだとマズいよね。

 

何かする時だけじっくり話をしていると、「何か企てている!?」って相手にばれてしまうでしょ

となると、やっぱり普段のポイント間でもある程度の話はパートナーとやっていきたい。

じゃあそれって何を話せば良いかって話に戻るんだけど、そこでは「相手の現在状況の報告」が必要なんだよ。

例えば「右サイドの人、ロブ上手いよね」とか「あっちの人、バックはスライスしか使わない」とか「あのペア、俺の方を狙うパターンが多い」とか、とにかく試合の中で起こっている状態を、淡々とパートナー同士で伝達し合って情報を共有すること。

たった一言そういったことをポイントの間にササッと伝え合う事が重要なんだよ。

 



 

その情報には「感情」とか「励まし」なんかは当然含まれない

感情が混ざったアドバイスなんかは精神的にも難しいからね。

「もっと頑張ろうよ」とか「大丈夫、気にしないで」とか、「ゴメンネ、次はちゃんと入れる」みたいな言葉の言い合いって多少は必要だけど、そんなに毎回言うもんじゃないし、言われた方も次やらなきゃいけないことが具体的に見えないうえに、精神的にも苦痛になってしまうこともある。

しかし情報を共有するという話し合いを毎回行っていると、互いに何に気を付けないといけないとか、どこが狙い目だとかがだんだんと一致してくるから、次のプレーの目的や狙いがパートナーと合わせやすくなるのだ。

「次のレシーバー、ストレートよく打つよね」だったら二人してストレートを警戒するプレーになるし、「あの人はポーチ大好きだね」だと、ポーチ警戒を二人でやることになるでしょ?

「あのレシーバー、打ち込んでくるから、ちょっと下がってディフェンスボレーで粘るからね」ってサーバーのパートナーに伝えたら、それは「入れるだけのサーブでも大丈夫だよ」ってダブルフォルトの多いパートナーへのメッセージにもなるし、当然入れるだけのサーブを打った本人も、相手が打ち込んでくる覚悟が出来るわけだ。

俺がダブルスの中でパートナーへ伝える情報として多いのは、ざっと言うと、ロブを使ってくるかどうか、そのロブはフォア、バックどっちでよく使うのか、ストレートには打ち込んでくるのか、ポーチにはよく出るのか、そのポーチはフォアボレーもバックボレーも使うのか、大事な場面でも強気なプレーをするタイプなのか、決めるコースはどこが多いのか・・・などなど。

それから、「俺、今ビビってるよ」とか「かなり調子いい」という自分の状況も伝えるし、「さっきのポーチ、ナイス。相手はかなり
君を警戒してるね。」なんてことも伝える。

とにかくその一言で、お互いに次にやるべき方向性が一致することが、パートナー間で話す内容の大前提となるんだよ。

今、よく組んでいるパートナーとの話し合い、今一度考えてごらん。

次のポイントで互いにやるべき事が一致する話し合いが、ちゃんと出来ているかな?

 

■引用元
元プロテニスプレイヤー 高西ともからのメッセージ

ピックアップ記事

  1. テニスに必要な筋力トレーニング、リストウェイトが効果的です
  2. テニスの試合に必要なフットワークトレーニングに、ラダーは必需品
  3. 学生さんや社会人プレイヤーにもお勧め!「タッチ系テニス」に適したガット3選
  4. テニス選手として必要な、「オーラルケア」と栄養素について
  5. プッシュアップバーを使って、テニスに必要なトレーニングを効率化しよう

関連記事

  1. テニス 戦術

    ダブルス

    ダブルスの試合、「雁行陣で行き詰ったとき」には、前衛が守備を捨てるのも有りだと思う

    ダブルスの試合、前衛の選手は動きが激しい。ボールを打っていなく…

  2. ダブルス

    前衛が動ける雁行陣は、やっぱり試合でも強い

    ダブルスの試合で、いつ前衛がポーチに動くのか。そして、動きやす…

  3. テニス メンタル

    ダブルス

    ダブルスの試合、「自分がミスして終わりたくない」のは、テニススクール生の性

    女子ダブルスの試合、観ていると気付くことがあります。「あ、この…

  4. ダブルス

    「ダブルスが分かり始めた30歳」テニスの試合の醍醐味は様々なペアと試合に出れること

    ダブルスは苦手だった。もしかしたら、今の方が現役の時よりもダブ…

  5. テニス メンタル

    ダブルス

    「この1本なんだ!」という息を合わせていけるペアが、本当に強いダブルスペア

    試合で強いダブルスペア、それって技術的な部分だけじゃない。本当…

  6. テニス 攻撃

    ダブルス

    ダブルスの試合で、「センターのボールに2人で反応は悪いこと?」では無く、とても必要なことです

    ダブルスの試合では、センターへの攻撃に耐えないといけない。並行…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


特集記事

  1. テニス ストローク

    ストローク

    トップスピンのストロークが苦手な人は、打ち終わりの肘の位置が低い人が多い
  2. メンタル

    ノンプレッシャーのテニス、面白い?
  3. テニス センス

    その他

    「テニス中のBGM」は試合中に流れてますか?
  4. テニス メンタル

    シングルス

    全豪オープンでジョコビッチ選手を苦しめた「センター返球セオリー」は、シングルスで…
  5. テニス トレーニング

    戦術

    「あれがダメだったら、これがある」の、これの引き出しはある?
PAGE TOP