テニス 環境

その他

「チャレンジした上でのミス」が許されない環境の中で、学生テニスプレイヤーは画一化されていった

学生の皆さんのテニスを見ていると、僕らの時代と違う印象を持つことが多い。

一言で言えば、ストローク力は上がっているけどそれ以外の技術で幅が狭い。

もっと主張する、個性のある選手がいて欲しいと思うけど、どこか周囲を気にしてテニスをしているような気がしてならない。

画一化されていっている日本の若いテニス選手を観て、どうしても「もったいない」と感じてしまう。

のは私だけでしょうか・・・?

 

「チャレンジした上でのミス」が許されない環境の中で、学生テニスプレイヤーは画一化されていった

 


 

■ドロップショットを失敗して、すぐに辞めてしまう選手たち

インターハイや全日本ジュニアのような大会でも、試合後に怒られている選手をよく見る。

周囲の大人が求めるテニス、にばかり気を取られて試合をしているような学生選手が多くなってしまったのには、絶対に理由がある。

例えばドロップショット。

せっかく良い場面で使っても、当然難しい技術なのでリスクはある。

失敗してしまったら、「もう同じミスは出来ない・・・2回失敗したら、絶対怒られる・・・」ように感じているのでしょうか。

あからさまに「チャレンジすることを辞める」選手が多いように、私には感じてしまいます。

 

■結果的に、前後にテニスコートを使える選手がいなくなった

結果的に、ストローク力勝負になってしまうのが学生テニス。

シングルスでもダブルスの雁行陣でも、誰しもが同じようなテニスに画一化されていっているように思える。

それがもしかしたら、みんなにとって「居心地が良い」と感じるような世界になっているのかも知れません。

今はSNSで選手同士もつながり、仲良くなり、皆が見られることに慣れている時代。

もちろん、それで良い要素もたくさんあるでしょうが、どこか「みんなと一緒が価値が高い」というような雰囲気になってはいないでしょうか。

コートを前後に使える選手、自分からネットに出て相手から時間を奪う、駆け引きをしっかり出来る選手がいない。

この問題は非常に深刻だと、私は思っています。

 

■テニスの試合が毎回、同じようなスタイルの対戦相手になると?

画一化は、とめどなく進む。

なぜなら、対戦相手も同じような相手ばかりになるので、よりその傾向が強くなるのです。

ストロークの打ち合い、スタミナ勝負で学生テニスの試合は結局のところ決してしまう。

違う道もある、と示せる指導者がいれば良いのですが、それも現実には難しい。

なぜならすぐに結果が出ないので、選手の親や周囲からの声に潰されてしまうから。

本当の意味で必要なのは、きっと「自分とは違う、周りにいないような選手と試合や練習をする」ということ。

この試合経験は、なるべく小さい頃から継続出来ると良い。

環境が変われば、特に若い学生選手は変わるでしょう。

 

粘りのテニスは大事、ということは何度も書いてきました。

ですが、本当に上のレベルを目指す選手の皆さんは、ぜひそれにプラスして「個性」を大事にして欲しい。

個性とは、技術であり戦術であり、何よりアナタが「これをやるのが楽しい」と思えるテニス。

コートを前後に使うのもそうですが、どんどん外の世界に出て、自分と違うテニスに触れていきましょう。

それがきっと、若いアナタの財産になる。

そしてコーチや先生にも、しっかりチャレンジしたいことは主張しましょう。

きっとまだまだ、アナタのテニスはチャレンジが足りない。

変化を恐れず、この夏は自分をチェンジ、していきませんか?

ピックアップ記事

  1. 11/13(木) 女子シングルス練習&ゲーム会 in世田谷レクセンター
  2. 素振りでパワーアップを図るなら、「バナナウェイト」を使ってみよう
  3. Zatous(ザータス)の大容量バッグインバッグは、ラケットバッグと相性ピッタリ…
  4. テニスの試合に強くなりたい人が読んで欲しい漫画、「アルキメデスの大戦」
  5. 汗でグリップが滑りやすい人は、「Prince Grip Plus」がオススメ

関連記事

  1. テニス ストローク

    その他

    「上手い選手のここを見ておけっ!」ポイントを絞れば、テニスは観察・実践で上達が早い!

    テニスというのは本当に面白いスポーツで色んな要素から成り立っている。…

  2. テニス 準備

    その他

    テニスの「ラケットでの球出し」にはテクニックが必要!その為に、身に付けたい技術について

    普段の練習の中で、「球出し」をする機会ってありますか?特にラケ…

  3. テニス ストローク

    ストローク

    ストロークでしっかり、「ラケットダウンさせてからボールを捉える」ことが出来れば、自然にスピン回転はか…

    ご質問をたくさん頂く中で、一番多いのがストロークでお悩みの方が多いです…

  4. テニス チェア

    その他

    テニスの試合に持参すると便利な、折り畳みチェア3選

    テニスの試合会場で、待ち時間が長いと・・・それだけで疲れちゃいますよね…

  5. その他

    テニス選手として経験した、「海外テニス留学費用」について

    海外に初めて行ったのは22歳の時。アメリカに3ヶ月間行ったんだ…

  6. テニス 練習

    その他

    試合後の握手の場面、テニス選手としての器はそこに全て現れます

    プロ選手でも一般の方の試合、学生さんの試合でも、試合終了後は握手をして…

特集記事

  1. テニス リターン

    リターン

    リターンゲームからリズムを作れると、サービスゲームも楽
  2. テニス ストローク

    ストローク

    安定して深く入れる、にはラケットを振り切るに限る
  3. ストローク

    テニスのストロークにおける、「攻守の切り替え」とは、即ちグリップチェンジです
  4. テニス メンタル

    戦術

    テニス選手であるなら、「必ずしもスペシャリストである必要は無い」と私は思う
  5. テニス 格上相手

    シングルス

    シングルスの試合で勝てない人は、「ストロークで崩しても前にいない」だけの話かも・…
PAGE TOP