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「頑張れ!100球ラリー!」テニスの試合で勝つには、ただ繋げるだけでは意味が無い

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先日、とある高校の部活の練習の中で「100球ラリーを続けよう」という練習を行った。

100球ラリーだからとにかく相手と50回ずつ、ミスしないで繋ぎ合えば良いんだけど、ただそれだけの課題だったら練習にならない。

だって、一緒に打ち合う相手と協力し合って優しいボールで丁寧に仲良く打ち合っていたら100回とは言え、簡単に出来てしまう。

ま、それでも自信が付くとか、プレッシャー慣れするとかそういうトレーニングになるかもしれないが、そもそもネットの向こうに立っている相手と協力をし合うって時点で、もうテニスというスポーツと違ってくるでしょ?

 

「頑張れ!100球ラリー!」テニスの試合で勝つには、ただ繋げるだけでは意味が無い

 


 

ネットの向こうに立っている相手は敵な訳だから、この練習で意識しなきゃいけないのは、「俺は繋ぎ続けるけど、お前はミスしろ!」という気持ちで行うことだね。

「何球でも俺は返球し続けるぞ!」

そういう気持ちでやることも大事だね。

そういう意味では、例え100回ラリーが続かなくても相手にミスさせることに成功し、自分がノーミスばかりだったら、ある意味練習に成功していると言える

だからこの100球ラリーの中でやらなきゃいけないことはまず、絶対ミスしないようなショットを打たないといけないので、ネットギリギリでもなく、ラインギリギリでもなく超安定型のショットを用意すること。

そして余裕があれば、それに加えて相手がミスしてしまうような要素を足してもらいたい。

 

例えば、弾道を高くしてトップスピンの回転量を増やすと、バウンドは更に高く弾むでしょ?

そうするとこちらの安定感は損なわれないまま、相手は打ちにくく感じるので相手のミスの確率は上がる。

他にも、トップスピンで返球し続けながら急にスライスを混ぜるなどして弾道を変えたり、相手がバック苦手であればバックに集め続ける・・・などこっちは「100球続けるぜ!」って意気込みを見せ付けながら、相手にはミスを促すという要素を盛り込むことが出来れば最高だ。

で、お互いそうやって安定させながらも相手にはミスをさせる仕掛けをしながら、結局100球互いにミスせずに続けることが出来れば、それは本当に実戦に近い緊張感や攻防戦が感じられると思う。

で、実際その時の高校生達の「100球ラリー」の練習はどうだったかと言うと、そういった課題を設けたにも関わらず、安定型ストロークが上手く設定出来ず、結局最後は互いに協力し合って仲良く100球のラリーを続けていた・・・。
 



 

ま、最初はしょうがない

徐々に成長していって欲しいんだけど、とにかく「100球ラリー」の練習で意識しないといけない部分を忘れないようにしてもらいたい。

「俺はミスしない!相手にミスさせる!」

 

■引用元
元プロテニスプレイヤー 高西ともからのメッセージ

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