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今年の全豪オープン、圧倒的な強さを見せつけたジョコビッチ選手ですが、唯一苦しんだのがフランスのシモン選手との対戦。
ファイナルセットで辛くも勝利したものの、試合後には「パニックになっていたようだ」と認めていたジョコビッチ選手。
実際にシモン選手が取った作戦、それはいたってシンプルなものですが、かなり有効な戦略。
実はかつてのロシアの名選手、カフェルニコフ選手も活用していた戦略は、アナタにも超絶オススメです。
全豪オープンでジョコビッチ選手を苦しめた「センター返球セオリー」は、シングルスで有効な戦略です
■テニスの戦略は、地味なモノ
テニスの戦略、言葉にするとカッコイイですが、実際にコート上で実践することは至って地味。
ひたすら相手のバックハンドを狙うのも、ドロップショットからパッシングショット、ロブで抜いて揺さぶるのも、地味なフットワークと予測を根気よく磨いていくことがベースにあります。
オープンコートばかりを狙って打ち込んでいく、のは戦略ではありません。
結果的にエースで決まることはあっても、自分から強引にエースを狙いにいっては自滅するだけ。
テニスの試合、特にシングルスでの戦略は地味で気長で、アナタのスキルに見合ったものでなければ試合で使えません。
■ジョコビッチ選手はひたすら「センター」に足止めされた
シモン選手が取った戦略は至ってシンプル。
コートのセンターの深い位置に、ひたすら返球し続けるというもの。
傍から見るとジョコビッチ選手がシモン選手を攻撃しているように見えますが、実は違う。
最初はシモン選手が左右に走らされていますが、徐々にジョコビッチ選手のほうが攻撃し辛いような雰囲気になり、最後は走らされた結果のカウンターショットが、シモン選手のポイントになる。
センターの深い位置からは、テニスは攻撃が難しいのです。
このことを理解していたシモン選手は、あえて自分が走らされることも覚悟で、この作戦を実行した。
結果的に、ファイナルセットまで持ち込んだまでは作戦通りだったかも知れません。
■「攻撃が出来ない」というストレスが、シード選手を追い詰める
シード選手は、やはり攻撃したい。
ディフェンシブなプレーが身上のジョコビッチ選手ですら、やはり攻撃したいという気持ちはどこかにある。
それのに、センターの深い位置に足止めされては、角度が付けれないしクロスともダウンザラインとも取れない、中途半端な攻撃になる。
これこそ、フラストレーションを溜めてしまう源になります。
アナタ自身も、経験はありませんか?
■【超激戦!!どうなるこの試合!!】ジョコビッチ vs ジル・シモン 全豪オープン2016 超高画質 前編
■【なんて戦い!!死闘の結果は?】ジョコビッチ vs ジル・シモン 全豪オープン2016 超高画質 後編
いわゆる「粘る、シコい」選手は、この戦略を得意としています。
深く深く、センターに返して自滅を待つ。
確率論的に、この戦術で勝てる相手は一定数いるでしょう。
この作戦だけではもちろんダメですが、一つの武器として持っておくことは大事。
そう、アナタ自身がこの戦略で攻撃されたときにも備えて、しっかり準備しておきましょう。