もう15年くらい前、のことですが。
テニススクールでアシスタントコーチのアルバイトをしていた頃、初心者クラスのレッスンには結構外国人の方が多かった。
都内のスクールはグローバルだなぁ、と思いながらレッスンをしていた記憶がありますが、何せこちらは英語もタジタジ。
大学3年だった私は、こっちも良い英語レッスンだ!と思って、必死でコミュニケーションを取ろうとしてた記憶があります。
そこで、仲良くなったイギリスの方と話していて、印象的だったこと。
それは、「何で日本人は謝ってばかりなんだ?」ということ。
ラリーが途切れれば、「ごめんなさい!」
ラリーの球出しが少し深いだけで、「ごめんなさい!」
イギリス人の彼からすると、「おいおい、俺たちはここでテニスを始めたんだ、だから出来ないのは当たり前じゃないか」と。
いや、当然ですよね。
僕もそう思ってやってましたが、これって文化の違いなんでしょう。
ふと周りのクラスを見ると、上級クラスの方でも、謝ってばかりの人は多い。
まぁ・・・難しいですよね。
実際に、ラリーが全然続かないのに堂々としていても、それはそれでちょっとおかしい。
でも、謝ってばかりの人も・・・見ていて辛い。
そんなレッスンの中で、私がそのイギリス人の生徒さんから教えてもらったこと。
それは、「お前は本気でアドバイス、してるのか?」ということ。
初心者のクラスで、ですよ。
こういう発想って、なかなか日本人には持ちにくい。
でも、私は思うんです。
本気にならないと、やっぱりテニスって楽しくならない。
どこかで、「自分は、テニス初心者で申し訳ない・・・」と、もし思っている人がいるなら、それは逃げです。
いや初心者、に限らずですね。
試合に出ているみなさんも、レベルが上の人との練習で申し訳無い、と感じるならそれは自己保身。
だって、それなりに自分で一生懸命テニス、やってる訳じゃないですか。
当然ミスもしますが、ミスしたくてミスしている訳じゃない。
練習やレッスンでも謝ってばかりだと、「謝れば良い」と思う癖がどこかで付いてしまうんですよ。
これは、試合に勝ちたいと強く思うみなさんの、一番の敵になる可能性が高いんです。
少し話がそれましたね・・・。
イギリス人の彼からすると、日本人は気を遣いすぎて本音でモノを言えない、と強く感じている。
もしかしたら、コーチもそうじゃないか、と。
「スポーツを上達させるなら、こっちもお金払ってるんだから的確なアドバイスをくれ」と言われたのを、昨日のことのように思い出します。
私自身、そう言われてからは必死でした。
何とか数分のラリーの中で、良いアドバイスをしたい。
相手も真剣に聞いてくれるから、自分の言葉がそのまま彼自身の成長、に直結するんですよね。
これって、大変ですよ。
生かすも殺すも、自分次第。
でも結果的に、すごく私を成長させてくれました、テニスコーチとして。
本気の人と向き合うからこそ、自分も本気になれる。
謝ってばかりのうわべだけの関係って、楽ですけど逆に辛いんですよね。
何でこんな話をしたのかと言えば、もう一度、私自身書いている内容について見つめなおしたいから。
つい、「たくさん伝えたい!」という想いで、内容が薄くなってはいないか。
数を書けば良い、と思ってはいないか。
まだお会いしたことのない、この記事を読んでいるみなさんの、力になれているのか。
ふと、考えるところがありました。
私自身、あの頃の気持ちに戻って、もう一度テニスと向き合いたい。
そして、みなさんのテニスを強くしたい。
そう考えて、記事を書いていきたいと思います!
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