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読者の皆さんの中にも通っている方が多くいるであろう、テニススクール。
そこでは大人数で短い期間の練習、しかもコーチから直接指導をもらえるのは数分間、というクラスも少なくありません。
そんな環境下でも、確実にレベルアップしてく生徒の方もいます。
どんな意識でレッスンに臨むことが重要なのか、元テニスコーチの視点から書かせて頂きます。
「テニススクール通いで試合に強くなる」為に必要な意識とは?
■1回のレッスンで「ボールを打てる数」を把握する
1レッスン、人数やメニュー内容にもよりますが、90分で打てるボールの数は限られています。
1,000球打てれば比較的多いほうと言えるでしょう。
そんな中でもネット裏や縦に3分割したラリーなど、狭い範囲に限定されたケースも多いのも事実。
それでもこの有限の球数を意識すると、より1球も無駄にしたくない、という想いが強くなります。
その熱い想いこそ、練習をより試合で活かせる意味のあるものに変えていけるのです。
■「絶対に諦めない」姿勢で、特に前の浅いボールを最後まで追う
よく緩いレッスンでありがちなのが、浅いボールを平気で2バウンドで返球するケース。
楽しくのんびりやれればそれで良い・・・というクラブ嗜好の年配の方ならまだしも、試合で勝つ為に上手くなりたいなら別。
浅いボールは必死で追いかけ返球しましょう。
脚力に自信が無いのなら、ポジションをネット寄りに立って前をケアするべきなのです。
よくボレー対ストロークのラリーでボレー側が浅くなって「ごめん!」と謝っている場面も見ますが、あれは拾えないストローク側の責任。
試合ではノットアップもエースも、同じ1失点です。
■「ネット裏の狭いスペース」での練習こそ、自分を技術磨き上げる大切な場所
人数が多いクラスでは、ネット裏をしきって生徒同士でのラリー練習が組み込まれることも多くなってきます。
そこで怠けるのか、真剣に取り組むのかは大きな差を生んでいきます。
上達が早く試合でも強くなる人は、その日のテーマを必ずネット裏でも実践します。
狭いスペースですから、よりしっかり集中してタッチ系の技術を磨けるのです。
■休む時間は観察時間、「上級者やコーチ」から盗めるものは必ずある
何を習うかより、何を感じるか。
試合で強い人はその観察眼も優れています。
テニスは視覚で得た情報を、自分でも表現することで上達していく、いわば「真似」が重要なスポーツでもあります。
テニススクールで上達が早い人は、とにかく色々なところを見て自分で感じて、それをテニスに活かしています。
フットワークしかり、ちょっとした動作や口癖などもそう。
あなたの周りには、きっとたくさんの上達のヒントが隠されています。
「テニススクールでは、試合に勝てるようなテニスは身に付かない」という声も多く聞きます。
「コーチや同じクラスの生徒に恵まれたらの話」という声もあるでしょう。
しかし、あなたの上達できる環境は、実はあなたが今いる環境なのかも知れません。
私自身もスクールでコーチを勤めながら、クラスやスクールを転々としていく中級者をたくさん見てきました。
試合で勝つ為に必要なもの、それは何より自分と自分の今いる環境と向き合うことです。
まだまだ、テニススクールも捨てたもんじゃありません。
活かすも殺すも、アナタ次第なのですから・・・。