戦術

窮地の中に、未来はある

昨日の錦織選手の試合、ご覧になった方も多いと思います。

前日まで毎日のように試合、その後の準々決勝でのナダル選手との試合。

かくも、厳しいものか…と思いますよね。

それでも、錦織選手は戦い切りました。

本当に、良い意味で出し切った部分と、また新しい光も見えたんじゃないかと個人的には感じています。

私たちは、応援するだけじゃない。

プロ選手から学び、自分のテニスにつなげることで、自分を成長させていける。

今回は、そういう視点で改めて読んでみて下さい。

誰もがダメ、と思いそうな時に

自分が変われるチャンスがある

昨日の錦織選手も、下がらなかったですよね。

ベースライン付近で、あえてリスクを冒してプレーをする。

当然、難しい技術が求められるのでミスも増える。

でも、だからこそ見出せるものがあるじゃないですか。

体力的に厳しいから、の選択だったかも知れません。

でも、そこで自分の新しいチャレンジが出来る、満身創痍だからこそ自分が変われるチャンスがある。

それこそ、私たちもテニスから求められていることだと思います。

自分と周りの想いは、一致しない

みなさんも試合をしていて、この感覚が大事。

周りが「ダメっぽいな…」と思っている時に、自分は「まだまだ、チャンスはある」と思えるかどうか。

これ、ほとんどの場合一緒になりがちなんですよね。

周りがダメだと思えば自分もダメ、いけると思ったら自分もいける。

こういう感覚の一致は、甘えでしかありません。

厳しいようですが、自分が辛い、窮地に立たされているような場面こそ、周囲の感情にも立ち向かっていかないと。

良い意味で驚かせてやろう、自分は変わるんだ、と思えるかどうかです。

きっと相手は、嫌なはず

ナダル選手も、スコア以上に脅威を感じたはずです。

手負いの相手が前でプレーする、これほど怖いものはありません。

ましてや、ストロークは一発で決める力のある錦織選手ですからね。

みなさんも、実際に自分の試合のレベルでは似たようなケースがあるはず。

強い相手に、窮地に追い込まれて何が出来るのか。

何かを起してやろう、と思ってコートに入れるかどうか。

絶対、相手はその方が嫌なはずなんですよね。

私たちも、常に工夫して強者に立ち向かう姿勢、は大事にしていかないといけません。

ボールを打つだけでは、成長は無い

もう、そこには期待しないこと

自分たちの成長、その為に何が出来るのか。

もう、何となくの練習、意図の無いショット、ラリーでは、厳しいでしょう。

自分が窮地に陥るような何か、試合なのか大会なのか、が無いと無理。

ボールを打つだけでは、自分は変われないと気付くことから全ては始まります。

試合に勝ちたいなら、強くなりたいなら、そこを求めていく姿勢が大事だと思います。

求めるということは、自分に期待すること

それでも、まぁ大変じゃないですか。

昨日の錦織選手だって、棄権するという選択だってあったはず。

それでも、コートに立って最後まで試合をやり切る。

これは、どこかで自分に期待を持てないと、なかなか出来ないことです。

この状況で、自分に何が出来るのかを考えて、試行錯誤していく。

ボールを打つだけ、じゃない。

まず自分に期待してコートに立てるかどうか、の準備が何より大事でしょう。

みんな試合で、変わって来た

みなさんの周りの強い人、結果を出している人も、おそらくそうです。

練習で変わった?

それよりも、窮地に追い込まれたような試合、苦しい経験、恥ずかしいような結果から、学んで変わって来たんです。

そこで得たものから、練習も変える。

窮地にこそ未来がある、そこに光を見出せるかどうか。

「もうテニス、辛しい良いや」となるか。

それくらい、自分の感情が大きく揺さぶられる経験こそ、大事なんです。

閃く人、そうで無い人の違い

窮地で閃く人は、常に問題意識がある

これがあるかどうかで、全く違います。

窮地に追い込まれて、そこで何か閃いて自分でプレーを変える、きっかけを掴める人。

そういう人は、常に自分のテニスに問題意識を持っている。

毎日の練習でも、常に自分に何かを問いかけて、変わろうとする意識がある。

漫然としてボールを打ち続けている人は、窮地の場面でも変わらないですよ。

下がって安全にプレーして、相手の脅威になれない。

閃く人は、コートに立った時点で違う。

私はそう思います。

アドバイス慣れしている、みなさんへ

テニススクール、他コーチに指導されているみなさんは、閃きにくい。

テニスは教えてもらうもの、習った技術で試合を戦うもの、とどこかで甘えが生じている可能性が高いですから。

閃くのは自分、窮地から未来を見出すのも自分、です。

アドバイス慣れしていると、諦めも早くないですか?

出来ないことは出来ない、勝てない試合は勝てない、と。

これでは、ずっとそのレベルから抜け出せないでしょう。

答えはいつも、自分の中にある

自分の答え、未来、それは常に自分の中にある。

それを外に出すきっかけ、があるかどうかです。

私自身も、今までたくさんの試合の中でそのきっかけに触れて来ました。

「もう絶対、これ変わらないと無理だ」と思える試合を経験してきたからこそ、今の自分がある。

その積み重ね、でしかないんですよね。

窮地の中に未来を見出す楽しみを覚えたら、快感ですよ。

その為にテニスを続けている、試合に出ているようなものです。

試合が自分を成長させる、そう感じて試合に出られるかどうか。

誰だって、強い相手との試合は辛いし、苦しいし、逃げたくなる。

疲労困憊のその日4試合目、とかじゃないですか、大体が。

でも、そこに未来ってあるんですよ。

ぜひ、みなさんも勝ち進んで、立ち向かってみて下さい。

一番の成長の種、がそこにあるはずです。

ピックアップ記事

  1. メルマガ配信、登録を開始します!
  2. 【ご協力をお願いします!】テニス動画・プロ選手に関するアンケート
  3. テニスの試合に持参すると便利な、折り畳みチェア3選
  4. 夜のランニングのマストアイテム、蛍光色グッズで安全にトレーニングを
  5. テニスの試合で勝ちたい男子選手に、オススメのゲームウェア

関連記事

  1. テニス メンタル

    戦術

    テニスの試合、最悪キレても良いけど音はバレないようにね

    テニスの試合って、正直思い通りにならないことばかり。腹が立つこ…

  2. テニス ボレー

    戦術

    「速いボールを遅くする」というショット技術は、テニスの試合で鍵になってくる

    テニスの試合って、みなさん打ち合うスピード、をどの程度意識していますか…

  3. テニス 格上相手

    戦術

    テニスの試合では、「引き出しが多い選手は作戦が立てやすい」から強いし結果を出せる

    どんなスポーツでも、試合が上手い選手は武器が多い。それは攻撃出…

  4. 戦術

    相手を見てプレーする、そのコツは?

    相手のポジションを、確認しながらラリーする。これは、テニスの…

  5. テニス メンタル

    戦術

    テニスの試合で対戦していて、「あまのじゃくタイプ」の選手と分かれば怖くない

    対戦相手で、アナタはどの程度特徴を掴んでいるでしょうか?タイプ…

  6. テニス テニスノート

    戦術

    相手のナイスポイント、の後に間を空けて考えることは・・・?

    試合の中で、みなさんしっかり「間」を取れていますか?ポイント間…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

特集記事

  1. テニス 序盤

    メンタル

    身を以て知らなきゃ強くなれない、「負け」がテニスにはある
  2. テニス ボレー

    ダブルス

    リターンした相手の逆を突く、ポーチボレーはコース勝負でいこう!
  3. メンタル

    「なぜアイツはいつも、強いのか‥?」と考えたときに、勝利への飢えが差になっている…
  4. テニス ボレー

    ボレー

    厳しいリターンに対するファーストボレーは、グリップを握り過ぎないことが第一
  5. テニス ストローク

    メンタル

    自分でコントロール出来ない要素に言い訳、テニス選手の成長を阻害していく
PAGE TOP