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俺が現役で選手をやっている頃、周りの選手はシングルスで何とか結果を出そうと頑張っている人が殆どだった。
もちろんダブルスに絞って頑張っている人達もいたけど、確率的にはシングルスメインが多かったし、俺もそうだった。
最初にテニスを始めた高校の時、テニスを上達させるためには、それぞれのショットをしっかりレベルアップさせることがテニスの上手さだと思っていた。
「ダブルスよりもシングルス!?」テニスの試合で成長する為に必要な考え方
ストロークのショットが良いから相手にやられないんだ。
ボレーが良いからポイントが決まるんだ。
サーブが良いからレシーブにやられないし、サービスエースでポイントが決まるんだ。
良いショットを打たないと勝てないんだ。
逆に言えば、相手が自分よりも良いショットを持っていたら、勝てない・・・という感じ
だから自分の技術が上がって行き、それをちゃんと周りに認めてもらいたい気持ちが膨らんで来ると、ダブルスよりシングルスの
方に出たくなっていった。
シングルスが強いとその個人のテニスが評価されるが、ダブルスが強いっていうのは何だか、テニスのレベルを評価されるより「上手いこと戦ったね」と戦術面とか誤魔化し、上手な部分しか評価されていない気になっていた。
でもシングルスもちゃんと戦術面は必要
もちろんダブルスもボレー選手の駆け引きだけじゃなくて、技術的な部分が重要。
そんなことをちゃんと分かるようになってからは、ちょっとずつイメージが違ってきたかな。
ダブルスでも十分、自分のテニスのレベルを評価してもらえると今は感じている。
ただ、今選手の世界ではシングルスの方がメインで大会が開催されている
ダブルスも十分観客を魅了する要素を持っているけど、どうしてもシングルスを注目させるシチュエーションになっている以上、まだまだ「シングルじゃないと自分のテニスを評価してもらえない」、と思ってしまう選手は減らないだろうね。
スター選手もシングルスばかりになってしまうし・・・。
シングルスでもダブルスでも、テニスはテニス。
せっかくテニスは二つ競技があるんだから、どちらも盛り上がってもらいたいと思うし、「シングルスで認めてもらおう」と必死になっている人は、ちょっとダブルスを勉強してみるのも成長にキッカケになるよ。
■引用元
元プロテニスプレイヤー 高西ともからのメッセージ