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赤土のコートで走り回る選手たちを観ていると、スペイン・バルセロナで練習していた頃が懐かしい。
初めてスペインに行ったのは24歳の時だから、丁度10年前になるんだ。
バルセロナに到着した日もドキドキしたけど、それよりもアカデミーへ初めて行く時も緊張した。
「ドキドキのスペイン留学初日」スペインでのテニスと緊張感と
ホームステイ先から市営バスに乗って集合場所に行き、そこからはアカデミーの送迎車に乗り込んでコートへ行く。
同じホームステイ先にはロベルトというイタリア人の選手がいたから、彼に連れてってもらって、送迎車の集合場所へ行ったけど、そこに着くと大きなトーナメントバッグ持った選手たちがたくさんいて、皆超強そうに見えたよ。
皆「誰だこいつ?」みたいな目で俺を観る
俺もどう対処していいのか分からない。
英語が通じるかどうかも分からないし・・・・。
アカデミーに着いても、初めての練習方法、コーチの考え方、ランチタイムの過ごし方、帰りの手順・・・全てが初めてで、全部
英語(スペイン語じゃなくて良かった)での説明。
ホームステイ先の自分の部屋に到着したら一気に疲れを感じて、そのままベッドに倒れ込んだ記憶がある。
あまりに色々あり過ぎて大変だったなぁ。
でも、俺は「テニスをもっと上手くなりたい!」という気持ちがあった
だから、こういう試練が自分にプラスになると感じていた。
精神的にもきつかったけど、強くなるためには必要だと思った。
でも・・・数日後には、朝の集合場所で他の選手たちと楽しくお喋りしながら送迎車を待っている俺がいた。
テニスがあれば皆とすぐに仲良くなれるもんだ。
またこういう緊張感が必要だな。
■引用元
元プロテニスプレイヤー 高西ともからのメッセージ