目次
実は私は昨日から、大阪で全日本ジュニアテニス選手権大会の観戦に行っていました。
高校の後輩が出場している、というのもあったのですが、大阪行きの目的はもう一つ。
甲子園での高校野球観戦。
そこで私は、すごいものを観てきました。
そう、本当に恐ろしい、テニス界にも潜んでいる「魔物」。
甲子園球場という場所では、それはとてつもなく大きく、恐ろしいものでした。
今日、私は「本物の魔物」を観て来たと思う
■第三試合 東邦 対 八戸学院光星 の試合で起きたこと
9回裏、2アウト、4点差。
球場の皆が、試合結果の大勢は決したと感じていた。
でも心のどこかで、負けているチームのもうひと頑張り、を観たかったのかも知れない。
2アウトからでもランナーが出る、そして何かを期待し始める。
そこから起きた出来事は、皆さんもニュースで観て頂いたかも知れない。
そう、球場全体が「魔物」を創り出していたのだ。
■観客はいつでも、「手のひら返し」が大得意
甲子園での高校野球、それは「興業」。
会場の8割の観客は、どちらを熱狂的に応援するでもない。
「ただ面白い試合が観たい、楽しみたいという観客たち」だということを、忘れてはいけない。
9回裏の東邦高校の猛攻の場面、その場面では明らかに8割以上の観客が、東邦側の応援に回っていた。
自分の席で立ち上がり、タオルを回して熱狂する。
誰から見ても、異様な光景に映る。
結果的に八戸学院光星の選手には、酷な雰囲気になってしまった。
結果的に、サヨナラでの大逆転。
試合後の観客、それは都合の良い大人たち。
さっきまで東邦側を支援してサヨナラ勝ちを演出したと思ったら、自分たちが作り出した悲劇のヒロイン、光星の選手たちを拍手で慰める。
選手たちからしたら、たまらない想いもあるだろう。
でもこれは甲子園、以外の場所でも起こりうるということを、テニス選手である私たちは覚えておかないといけない。
■テニスの試合会場でも、「観客が作り出す魔物」は存在する
テニスの大会でも、私は何度かこの魔物の存在を観て来た。
大逆転を、観客が後押しする、期待に応えようと選手が頑張り盛り返していく・・・。
そうさせない、魔物を呼び起こさない為に、必要な力とは何か?
非常に難しい問題ですが、これこそまさに、「ギアを上げて」観客と相手を諦めさせる力、だと思うのです。
試合の終盤、リードした場面こそ、そのギアを上げる力、底力がテニスの試合でも求められるのです。
靭テニスセンターから、甲子園へ。
こうも同じ高校生スポーツで、規模から何から違うのかと改めて思う。
甲子園球場では、この暑さの中で会場に入れない、チケットの販売を待つ観客が何人いただろう。
ざっと数千人はいたと思う。
もっと高校生テニスも、観られる存在、誰かの期待を背負う存在になっていって欲しい。
その結果、魔物が潜むような大会規模になったとしても。
私自身、何が出来るか考えて行動していきたいと思います。