戦術

自分が決めなくても良い、と思えたら?

目次

ダブルスは、強いですよね。

自分が決めなくても良い、パートナーが決めてくれる。

または、相手が勝手にミスしてくれる。

私は最近、自分自身をこれくらいの意識で試合に入るようにしています。

その方が、確率的に勝てるケースが多いんです。

ちょっとした意識を変えるだけで、力が抜けて良いプレーが出来る。

テニスは、そういう競技です。

よく考えてみると…

自分で決めるショット、何本ある?

1試合、1セットの中で、何本あるでしょうか。

私の場合、ほぼ2~3本くらいですね。

自分で決めに動いて、決めることが出来たショットは。

それ以外は、相手のミスかパートナーが決める、あるいは、何となくグチャっとなった雰囲気で終わる。

そういうポイントが、ほとんどじゃないでしょうか?

だったら、もう力を抜いて良くないですか?

自分が決めよう、決めようと思わなくて良いんです。

当たり前のことを、徹底する

でも、当然プレーの中でセオリーの動き、当たり前の動きは欠かさない。

打った方向に詰める、相手にプレッシャーをかける。

こういう動き入れるけど、「自分が決めないと!」と焦る必要は無い。

この辺りの整理を、しっかり自分で出来るかどうかです。

自分が決めなくても良い=責任は無い、というのは大きな間違い。

しっかりと当たり前の仕事、責務を果たしたうえで、必要以上に焦る必要は無いということです。

相手にやらせる、それで良い

テニスの試合、基本的な実力差はそう無い。

相手にやらせるくらいの感覚で、私はちょうど良いと思います。

サービスゲームも、よくよく考えたら失点のパターンで一番多いのが「ダブルフォルト」だったりするじゃないですか。

これも、「自分のサーブで、押していかないと…!」と思い込み過ぎてしまっているから生まれる副産物、でしょう。

もっと力を抜いて、まずはサーブを打ち切ってファーストボレーまで頑張る。

これで良いじゃないですか。

自分で決めなくても良い、と思えたら、自然と力が抜けて良いサーブも打てますよ。

それよりも、どう「活かす」かを考える

ダブルスの一番の醍醐味

私は、自分で決めるよりもこっちが楽しい。

自分のパートナーを、どう活かすのか。

これを考えて実践出来ると、自然とダブルスは上達するし、一皮むけます。

自分で何とかしようと思って上手くいかないと、まぁしんどいじゃないですか。

試合中も、試合後も自分で自分を受け入れられない。

責任感が強い人ほど、これに陥る傾向にあります。

それよりも、どうやってパートナーを活かして、試合を勝てる方向にもっていくのか。

何も、難しいことじゃないですよ。

黒子役に徹する

とにかく、まずは自分から簡単なミスをしない。

相手にやられる分には、しょうがない。

だけどそのやられ方を確認しつつ、同じような失敗はペアで繰り返さない。

地味な黒子役に徹するような意識、私は必要だと思いますよ。

ダブルスでも、つい目立ちたいと考える人は多いと思います。

試合になると、自分の力を表に出さないといけない、と焦ってしまう。

そうじゃなくて、黒子役で良い。

そしてたまーに、「ドン!」と動いて存在感を出す。

こういうメリハリも、パートナーを活かすという視点で考えれば良い。

何となく、イメージ湧いてきましたか…?

「活かす」ことが出来れば、自分も「活かされる」

不思議なもので、ダブルスはこういうサイクルが生まれます。

自分がチャンスメイクして、パ―トナーの前衛が決めてくれた!まさに、黒子に徹してパートナーを活かしたような場面があったとします。

その次は、きっとアナタ自身が活かされる。

なぜなら、やはり人間ですから「恩返し」したくなるんですよ。

気持ち良く決めさせてもらったら、次は決めてもらいたい、と思うじゃないですか。

同じペアで、勝利を目指して戦っている訳ですから、コレが自然です。

強いペアは、お互いに活かし、活かされ、感謝し合えている。

みなさんも、ちょっとした意識を変えるだけで、こうなれるはずです。

脚本家、になりましょう

みなさんは、ダブルスの試合の脚本家。

主演は、パートナー。

脇役は自分、そして対戦相手、くらいの感覚で良いと思います。

どうやって、自分達のペアが勝てるシナリオを描いていくのか。

自分が決めるショット、場面、どれくらい必要なのか。

冷静に考えれば、良い準備が出来ます。

良いイメージが出来れば、試合で楽に戦える。

自分で決めなくても良い、と思えた時に。

きっとすごく、力が抜けた良いプレーが出来ると思いますよ。

ピックアップ記事

  1. 12/4(水) 八木コーチ 女子ダブルスレッスン&ゲーム会 in 世田谷…
  2. 暑くも寒くも無い時期には、「アームカバー」で体温調整を
  3. プロテニス選手を目指したいなら、英語は必須!実用的なテキスト5つ
  4. 準備しておいて絶対に損は無い、試合会場でのトイレ事情について
  5. 素振りでパワーアップを図るなら、「バナナウェイト」を使ってみよう

関連記事

  1. テニス サーブ

    戦術

    主力選手、そして特徴のある代打選手を用意しておこう

    テニス選手として、特にシングルスの試合は本当に孤独で、過酷。戦…

  2. テニス 目

    戦術

    テニスが上手い選手は、試合中に常に何かを狙っている

    試合が強い選手は、まず目が鋭い。すごく何かを狙っている雰囲気、…

  3. テニス メンタル

    戦術

    トップ選手ほど、自分を変化させることに貪欲だから強い

    今朝の錦織選手の試合、ご覧になった方も多いと思います。見事にベ…

  4. テニス メンタル

    戦術

    ピンチでコースを張って逆を突かれたら、全力でウォッチ&ジャッジを

    私たちの試合は、ほとんどがセルフジャッジ。その中で、結構多いミ…

  5. 戦術

    人を騙すのが苦手な人は、自分が騙されていることに気付かない

    テニスはある意味、騙し合い。これが良い悪い、の議論はさておき、…

  6. テニス ダブルス

    戦術

    緊張感の高まる場面では、ポイントは奪うのではなく「与えない」意識で

    試合も後半、終盤で緊張感が高まる場面。ここでどんなプレーが出来…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


特集記事

  1. スマッシュ

    相手のスマッシュは、実は自分自身のチャンス
  2. テニス リターン

    リターン

    リターンはフォロースルーを短くするだけで、コントロールショットに早変わり出来る
  3. テニス ダブルス

    ダブルス

    雁行陣でも並行陣でも、「後衛を信じてポーチに飛び込んでいく」勇気が前衛には必要で…
  4. テニス 指導

    戦術

    対戦相手がいじけてくれる、そんな戦術が効果的
  5. テニス メンタル

    戦術

    今対戦している相手は、「また次に対戦するかもしれない」からこそ、完膚なきまで叩い…
PAGE TOP