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10年前の、有明センターコート

目次

今朝は、朝早くから大井町へ。

大井町スポルのテニスコートで、佐藤・土居ペアに挑戦の企画を撮影に行って来ました。

すると、何やらいつもと違う光景が。

審判台が高く設定され、普通にプロ選手が試合を行うようなセッティングになってるんです。

よく見ると、周りにも全日本選手権に出るような選手が、ちらほら。

そう、今日からスポル大井町は全日本の選手用の練習コートとなり、明日の天候によっては試合も行う形のようです。

それを知って、懐かしくも切ない記憶が蘇って来ました。

10年前の、全日本テニス選手権

まだ、当時私は主審の活動をしていました。

もう、恐らくこれが最後になるだろうと。

会社に有休を出して、1人で有明に向かって…確か、本当に数日の勤務だったと思います。

本戦の1回戦、2回戦を中心に、主審を務めさせて頂きました。

今でもよく覚えてますが、当時からこの時期は雨が多くて。

試合を中断しては再開して、その繰り返し。

私は大会2日目に、女子ダブルスの試合で3番コートの試合を担当してました。

今でも現役で活躍している青山選手のダブルス、相手を圧倒してあと少しで試合終了、という感じまで進んで試合が中断。

確か、6-0,4-1くらいのスコアだったと思います。

まさかの、センターコート営業

ここで、私は一つの願いを叶えます。

何とか、有明コロシアムのセンターコートで主審をしたかったんです。

やっぱり、カッコイイじゃないですか。

マイクを使って、アナウンス出来る。

男性の声は通り辛いので、結構主審は声を張り上げないとアウトドアでは厳しいんです。

みなさんがテレビで観ている試合は、当然主審にはマイクがセットされていてスマートな感じですけど、当時の私は必死でした。

「有明のセンターコートで、スマートにアナウンスがしてみたい…」と思っていたので、必死で大会本部に営業したのを覚えています。

「3番コート、恐らくあと少しで試合が終わります。屋根が閉まったら、センターコートに移動させて下さい。」と。

結果的に、センターコートに移動することになり、心の中ではガッツポーズ。

でもその後、待っていたのはテニス界の現実であり、生の姿でした。

観客は0、マイクも無し

雨で全体が中断しているので、きっと観客もそこそこいるだろう。

良いジャッジをして、しっかりと試合を締めていかないといけない。

そう考えてましたが…いざセンターコートに移動してみると、観客は0人。

トレーナーらしき人と、関係者が隅に座っているくらい。

なかなか、壮観でした。

「観客もいないし、マイク無しでも良いね」と言われて、はい…としか言えず。

まぁ、仕方ないなと切り換えてやりました。

そして、10分で試合は終了。

カッコ良くアナウンスしようと思ってましたけど、もう涙が出るくらい悲しかったですね。

これが、日本一を決める国内最大の大会か、と。

10分間のセンターコートデビューでしたが、今でもこの光景、経験が、私のモチベーションの根源にはあります。

「そりゃ、テニス界を支えようなんて思わないよ」と。

周りから注目されていない、自分たちには関心が無い、という雰囲気に日本のテニス界は慣れきってしまっている。

審判もラインジャッジも、みんなそれが当たり前のようになって慣れてしまい、自分たちを成長させようという気持ちになれないでいた。

そう感じながら、でも同時に「これはチャンスかもしれない」とも感じたのを覚えています。

今ここが、転換期

T-PRESSだけでなく、たくさんのテニスメディア、個人がYouTubeを始めています。

まだまだ不器用で、規模も小さいですが、私は今が大きな転換期だと考えています。

幸せなことに、今朝も集まって頂いたようなテニスを頑張りたい人は、たくさんいます。

全日本の大会も、10年前よりは少しは注目度を増しているでしょう。

なぜなら、YouTubeを通じて知っているプロ、選手がみなさんの中に増えて来たからです。

まだまだ、他の競技に比べれば、非常に少ないですし歩みは遅れています。

ですが今、まさに大きな転換期でしょう。

人がいない全日本、注目されないテニス、それを経験して来たからこそ、私自身が創り出したいものがある。

それは、まだまだ10%も成し遂げられていない。

ですが、手応えは感じています。

今、まさにここが転換期なんだなと。

T-PRESSは、あくまでシンプルに勝負し、みなさんに価値を提供していきます。

「レベル問わず、テニスの試合に勝ちたい人の力になる」こと。

その為に、企画勝負で新しい価値を生み出し続けていくこと。

改めて、ここにコミットすることをみなさんに宣言します。

やっぱり挑戦企画は楽しい!

今日も、一番楽しんでいたのは私自身です。

何となく、自分の性分にも合っているんですよね。

自分が好きな企画を立てて、人を呼んで喜んでもらう、ということが最高に楽しい。

テニスというツールを通じて、読者や視聴者、参加者のみなさんの人生にアプロ―チ出来るということが、最高に楽しい。

これこそ、まさにT-PRESSの挑戦ですから。

引き続き、本日の動画はYouTubeチャンネルでも更新させて頂きますので、お楽しみに!

岩井選手の全日本挑戦企画もそうですが、私は生涯、T-PRESSを通じて挑戦者の立場で、挑戦企画をやり続けていくでしょう。

暑苦しいですが、ぜひみなさんもお付き合い頂けると嬉しいです。

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